アナ・パボン・ポラスは1996年生まれ、スペイン、マラガ出身のアーティストです。Fine Arts from the University of Malagaを2018年に卒業後、Interdisciplinary Artistic Productionの修士課程を修了し、現在もマラガにスタジオを構え制作を行っています。昨年はマラガ現代美術センターでも個展を開催し話題となりました。アナの描くその独特の空間には、しばしばカーテンや布が登場します。「隠されたもの」の視覚的可能性を探求し、誘惑的に、鑑賞者自身の覆われた真実や謎に迫ります。
本展のタイトル「I spit even honey」は、古代ギリシャの女性詩人ノッシスの短歌『エロスへ』から引用されたものです。この詩では、愛が人生で最も甘美なものであり、その他すべての喜びや楽しみは、たとえそれが蜂蜜のように甘くても、愛に比べると二次的なものに過ぎないと述べられています。 アナは、このノッシスの詩をヒントに、自身の制作において新たな表現を模索し、絵画の魅力的な側面を探求します。キャンバスの表面に描かれたオカルト的で妖艶な静物は、新しい空間や体験を私たちに提供します。
本展は新作の中型キャンバス作品6点を中心に構成されます。詩人「ノッシス(Nosis)」以外にも「サフォー(Safo)」、「プラキシラ(Praxila)」などの詩人の名前が冠された作品が登場します。「I spit even honey」、そして今日も蜂蜜は吐き出されます。なぜなら、アナの絵が私たちに問いかける謎よりも甘いものはないからです。
まだコメントはありません