せんだいメディアテーク フォローする
過去に安心の感覚を奪われる体験をし、訪れることができなくなってしまった「街」。マリンバ奏者/アーティストの野木青依は、その街の上で「セレモニー」を行い、新たな関係性の開通を試みた。その様子を記録した映像作品の上映と、鑑賞者の声を展示するイベント「Cut the Ribbon リボンちょき」が、3月15日せんだいメディアテークで開催される。 野木青依は11歳からマリンバ演奏を始め、常盤木学園高等学校音楽科、桐朋学園大学音楽学部へ進学。卒業後は国際コンクールでも賞を残し、現在は東京都内を中心に演奏活動を展開するマリンバ奏者/アーティストだ。2021年〜「マリンバ・ネリネリ」シリーズ等の”移動しながら演奏する”企画を発表する中、野木は「居場所(=安心を感じる空間)は、探すもの、どこかにスペースとして存在しているものと思い込んでいたが、実は始めから自らの身体の中にあり、その存在を信じることができれば、いつ何処でも立ち上がらせることができるのではないか」と考えたことから本企画が始動。今回が初の公開イベントとなる。 当日、会場の壁面に大きく投影・常時上映されるのは、野木青依が2022年9月に行った「セレモニー」の様子を記録した映像作品だ。「セレモニー」の内容は、野木が仙台の街の上で、自らの身体のみで「マリンバ演奏」をする、というもの。しかし、そこにマリンバは存在していないため、鑑賞者に「演奏」は聴こえない。「演奏する身体」は、その街に「安心の感覚」を立ち上がらせることが出来たのだろうか。 展示コーナーでは、鑑賞者が本作品や問いに接して、また、野木青依との会話を通して「考えたこと」や「アイデア」、「提案」をリボンに書き込み、掲示することができる。記憶のリボンを断つことは容易ではない。が、新たな記憶の開通を祝う儀式としての「テープカット」はできるかもしれない。野木青依の実践を一例に、あなたにとっての「リボンちょき」は何か、共に考えてみてほしい。
まだコメントはありません