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APRDELESP 「URBAN GAZE」

eitoeiko
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アーティスト

APRDELESP
eitoeikoでは3月30日より4月15日まで、APRDELESPによる個展「URBAN GAZE」を開催いたします。本展は公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京 [東京芸術文化創造発信助成]助成事業です。APRDELESP建築事務所は2012年、メキシコシティで設立されました。ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展(2023)メキシコ館のほか、ロドス・ギャラリーの設計(2021)、マテリアル・アートフェアの会場設計(2016-21)など、多彩な活動を行い、社会通念と物理的条件の関係を調査し、空間の利用についての「研究としての実践」をつづけています。APRDELESPの名前の由来は、「空間を用いる」という言葉(apropiación del espacio)から来ています。本展では、2008年にメキシコシティのグロリエタ・デ・ロス・インスルヘンテスで起きたエモ・キッズとパンクロッカーたちの闘争に、研究としての実践的アプローチを試みます。

2008年3月16日、都市のサブカルチャーであるエモ(※ロックミュージックの形態の一種)ファンのグループが、メキシコシティ中心部の公園で、交通の要所であるグロリエタ・デ・ロス・インスルヘンテスに集まり、郊外で流行していたパンクスの暴力行為に抗議しました。この平和的なデモは、より多くの敵意をもたらし、逆にパンクスからの攻撃を受ける結果となりました。最終的に警察が介入しましたが、偶然通りかかったハレ・クリシュナ運動(※インド人宗教家による新興宗教)の信徒が両グループを引き離すのに一役買い、この事件に不条理なレイヤーを加えています。自称パンクスの中には、エモ・キッズが自分たちのスタイルをコピーし、シーンを盗んだと非難する者もいましたが、憎悪の原因は主にホモフォビアとミソジニーから来るものでした。この対立は現在では「エモス対パンクス」と呼ばれ、インターネットが現在のようなユビキタスなコミュニケーション形態になり始めたばかりの頃に起きたため、人々はYouTubeやSNSにビデオやコメントを投稿し、全国紙やテレビニュースなどの伝統的なメディアでレポーターがその画像やコメントを放送し、その記事が改めてオンラインで流行することになりました。本展は、エモス対パンクスの罵り合いの舞台となった都市空間を題材に、グロリエタ・デ・ロス・インスルヘンテスの物理的な模型と、リサーチによるアーカイブ素材(映画やテレビ放送の断片、発見された映像や写真)を使った映像で構成されます。
APRDELESPのリサーチ・プロジェクトは、さまざまなベクトルを持つ都市のサブカルチャーを通じて、都市を継続して眺めます。1960年代のカウンターカルチャーから1968年の学生大虐殺を経て、1969年に建設されたグロリエタ・デ・ロス・インスルヘンテス。ポール・バーホーベン監督の名作『トータル・リコール』のロケ地として登場する、ネオンサインが煌めく東京をモチーフにした近未来SF都市としてのグロリエタ・デ・インスルヘンテス。パンク、メタル、エモなどのサブカルチャーに特化した毎週開催の青空市場「ティアンギス・カルチュラル・デル・チョポ」とグロリエタ・デ・インスルヘンテスは近く、メトロバスで繋がっています。またインスルヘンテス駅のあるメキシコシティ地下鉄1号線は、1970~80年代に活躍したパンク・ギャング、セックス・パンチトス・パンクのホームグラウンドを最西端のオブセルバトリオ駅として、1990年代に活躍したパンク・バンド、ミエルダス・パンクのホームを最東端のパンティトラン駅として、2つを結んでいます。

スケジュール

2024年3月30日(土)〜2024年4月15日(月)

開館情報

時間
12:0019:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
入場料無料
会場eitoeiko
http://eitoeiko.com/
住所〒162-0805 東京都新宿区矢来町32−2
アクセス東京メトロ東西線神楽坂駅2番出口より徒歩5分、都営大江戸線牛込神楽坂駅A1出口より徒歩10分、東京メトロ有楽町線江戸川橋駅2番出口より徒歩12分
電話番号03-6873-3830
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