いわゆる自分の考えや感情を何かの行動に置き換えることを広く「表現」と捉えれば、日常の中には様々な表現があります。料理をすること、鼻歌を歌うこと、ランニングすること、ぐっすり眠ることなど。そして、表現された言葉や態度に向き合うことで、私たちはその人が何を考え、何を言おうとしているのかを知ることになります。「描くこと/作ること」も表現の一つであり、作品を見ることで作家の気持ちや意思を受け取ることになるわけです。知的に障害がある人たちの作品には、理性や理論で説明づけられるのでない、「描くこと/作ること、すなわち生きること」を体現するような、作品を通して「ここに自分がいる」ことを発信しようという特徴があります。私たちが「作品を見る」とは、アーティストの表現への衝動に基づく純粋で生の芸術活動に立ち会うことにほかなりません。展覧会「ART IN YOU」は、アートとは作品のみを示すのでなく、立ち会うあなた自身が自分の中に作り出すものと考えます。そのメッセージをできるだけ広く遠くに飛ばしながら、あなたには作品を通して作家の生き方、考え方と交感してほしい。慣習的な芸術や文化の決まり文句に頼らずに「アートはあなたの中にある」ことを実感してもらえるものと思います。
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