慶應義塾ミュージアム・コモンズ葛飾北斎と歌川国芳。教科書にもその名が掲載される二人の浮世絵師だが、19世紀、最幕末の江戸に生きた彼らには確かな接点があった。
北斎は、勝川春章率いる勝川派で修業したのちに独立し、多様な絵画様式を旺盛に吸収することで、のちに葛飾派(北斎派)と呼ばれる一大絵師集団を作り上げた。他方の国芳は、北斎の師春章と同時代のライバル絵師歌川豊春の孫弟子で、その師豊国や同じ派閥の広重はいずれも、北斎の好敵手であった。ところが所伝によれば、国芳本人は先達として北斎を慕って近づいたともされ、逆に北斎が彼の師系への配慮から親密な関係を拒んだとも伝えるほどである。
本展覧会は、慶應義塾が所蔵する高橋誠一郎浮世絵コレクションのなかから、互いに他とは一線を画するエキセントリックな表現で人気を博した二人の浮世絵師、北斎と国芳の魅力を再確認する機会としたい。あわせて、展覧会で初紹介される新出の絵師たちによる下絵群からは、彼らの生き生きとした筆さばきを十分にご堪能いただけるものと思われる。
「さすが!北斎」「やるな!!国芳」とは、今回ご覧に入れる手練れの絵師たちの作品をみて、思わず漏れてしまう自然な声ではないだろうか。理屈抜きで、まずはお楽しみあれ。
前期: 2023年5月15日(月)~6月13日(火)
後期: 2023年6月15日(木)~7月15日(土)
[関連イベント]
ギャラリートーク
日時: 5月29日(月)14:00 〜14:30、6月9日(金)17:00~17:30、6月19日(月)17:00~17:30、7月7日(金)14:00 〜14:30
会場: 慶應義塾ミュージアム・コモンズ(三田キャンパス東別館)
料金: 入場無料、事前予約制
※イベント詳細・お申し込み方法は公式ホームページよりご確認ください。
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