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ケリス・ウィン・エヴァンス 展

タカ・イシイギャラリー京都
終了しました

アーティスト

ケリス・ウィン・エヴァンス
タカ・イシイギャラリー 京都は 5月3日(土)から6月21日(土)までケリス・ウィン・エヴァンスの個展を開催いたします。本展は1990年代から幾度となく来日を重ねてきたエヴァンスの京都では初となる個展です。築150年の町家建築であるギャラリーの各所に様々なサイズのガラス板が配され、ギャラリーを撮影した写真などを基に制作されたフォトグラビュール作品16点を発表します。

エヴァンスは、文学、映画、美術、天文学、物理学といった多様な分野における先駆者たちの試みを引用した、コンセプチュアルな作品で知られています。これらのコンテンツを伝えるための舞台やテキスト、記号、イメージ、光、音などの「器」を自在に操ることで、作品は視覚、空間感覚、聴覚といった五感の境界を越え、共感覚的な体験として知覚されます。エヴァンスの作品は、社会的慣習や教育によってかたどられた世界の輪郭から、深い知性と諧謔によって私たちを解き放ちます。

本展においてエヴァンスは、伝統的な町家建築の音色を立ち上がらせて、作品の主体を「場」そのものへと移行させます。谷崎潤一郎は『陰翳礼讃』の中で、日本家屋における採光の抑制が、漆器や蒔絵、屏風、床の間などの美しさを際立たせると述べ、日本の美意識が陰翳の濃淡によって成立していることを指摘しました。エヴァンスは大小様々なサイズのガラス板をギャラリーの各所に配します。存在感の幽かな透明なガラス板は、屋内に差し込むはかない光線を静かに留め、建物の佇まいを淡く映し返します。

エヴァンスはまた、この建築に捧げる16点のフォトグラビュール作品を制作しました。屋内にかろうじてたどり着いた繊細な光が土壁に染みこむようにそっと落ちる様子などの6点は、ギャラリー内の光を撮影しており、10点はエヴァンスが同じ気配を感じた、他の様々な場所で撮影された写真です。作家の鋭敏な感受性によって編まれた16点のイメージが、視覚言語での対話を繰り返すことで、私達が知覚するギャラリーの物理的な建築空間は揺らぎ始めるでしょう。

スケジュール

2025年5月3日(土)〜2025年6月21日(土)

開館情報

時間
10:0017:30
休館日
日曜日、月曜日、火曜日、水曜日、祝日

オープニングパーティー 2025年5月3日(土) 16:00 から 18:00 まで

入場料無料
展覧会URLhttps://www.takaishiigallery.com/jp/archives/34511/
会場タカ・イシイギャラリー京都
https://www.takaishiigallery.com/jp/
住所〒600-8442 京都府京都市下京区矢田町123
アクセス地下鉄烏丸線四条駅4番出口より徒歩5分、阪急線烏丸駅26番出口より徒歩5分
電話番号075-366-5101
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ねづ

いつもの不協和音フルートやネオンを期待すると、肩透かし喰らう展示。とにかく町屋が素晴らしい空間。