平塚市美術館アーティスト
工藤甲人、伊藤彬、原良介、三岸好太郎、石井礼子、大沢昌助 他
平塚市美術館では2015年に「対話による美術鑑賞事業」をスタートさせ、市民参加者「ひらビあーつま~れ」のメンバーとともに、平塚市内の小学生と学校や美術館で、おもに所蔵作品を用いて美術鑑賞する活動を続けてきました。10年目をむかえる今年、対話型鑑賞とこれまでの活動を紹介する展覧会を開催いたします。
いわゆる対話型の作品鑑賞は1980年代にニューヨーク近代美術館で開発されたVTS(Visual Thinking Strategies)が始まりとされます。作品のことをよく知る誰かから説明を受けるのではなく、鑑賞する人がじっくりと作品をみて、少人数のグループで一緒に鑑賞します。他の人との対話を通じてそれぞれの人が解釈を構成し、目の前の作品の核心とその魅力に迫っていくという方法です。
そのような特徴をもつ対話型鑑賞を続けてきた「ひらビあーつま~れ」の活動を紹介するため、本展では事業の中で用いてきた所蔵作品を中心に約30点を選び、対話のきっかけとなるよう5つのテーマに分けて展示します。また、平塚市内の小学生と地域の方々に支えられた活動であることから、他館所蔵で湘南地域にゆかりの作品や対話を促す作品も展示します。
この鑑賞方法は、大人が見慣れた絵をみても、新しい発見をともなったり、解釈を更新することが起こり得ます。イメージそのもの、あるいは表現のもつ力を再認識するとともに、鑑賞といういとなみが一個人の中で完結するものではなく、ひと続きのつながりとして社会に開かれていることにも気づかされます。
本展の趣旨に鑑み、展示室で作品に関して自由に話していただける「おしゃべりOK」の展覧会とします。美術作品の鑑賞方法は一様ではありませんし、美術作品との付き合いは個人の一生の楽しみともなります。それぞれの鑑賞をお楽しみいただければ幸いです。
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