東京ミッドタウン八重洲写真を単なる記録ではなく、“都市を語る言語”として捉えたとき、どのような風景が立ち現れるでしょうか。本展は、スティーブン・ショア、メリッサ・シュリーク、スティーブン・ギルの三人を通じて、都市を「創造の庭」として見つめる試みです。
ショアは、旅の途中で出会ったガソリンスタンドやモーテルなど凡庸な風景を、4つのシリーズを通して提示します。その写真は単なる観察を超え、都市を歩き、滞在し、経験する行為そのものを写し出すものです。私たちの知覚する現実がいかに写真というフィルターを通して形づくられるかを示しています。
シュリークの〈Ode〉では、女性たちの身体が階段や壁に寄り添い、互いに絡み合うように伸び広がります。その姿は植物のようであり、通過されるだけの公共空間を関係性を育む柔らかな場へと変容させます。
ギルの〈Hackney Flowers〉は、街で摘んだ花や葉を都市の写真に重ね合わせる実践です。まるで庭師の仕草のようなその行為は、都市の風景に自然を結びつけ、そこに潜む多層的な時間と物質の記憶を呼び覚まします。
三者の視線に共通するのは、都市を背景としてではなく、触れ、介入し、共に変化する存在としてとらえる姿勢です。ミシェル・ド・セルトーが述べたように、「都市は計画され設計された空間であると同時に、それを歩く人々の実践によって絶えず再記述されている」。彼らの写真は都市を耕し、新たな物語を芽吹かせるのです。
スティーブン・ショア| 東京ミッドタウン八重洲(11:00-21:00)
スティーブン・ギル| 東京建物日本橋ビル(平日 7:00-20:00、土祝 8:00-17:00)
メリッサ・シュリーク| 東京建物八重洲ビル(平日 7:00-20:00)
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