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「〈異〉との共鳴:ウルトラマンと現代工芸の遭遇」

B-OWND Gallery
終了しました

アーティスト

今村能章、奥直子、古賀崇洋、宮下サトシ
ウルトラマンは、特撮テレビ作品の枠を超えて、変身・共存・再生といった現代的テーマを問いかける文化的アイコンである。巨大な“他者”として都市に出現し、怪獣という多様な存在と対峙する彼の姿は、勧善懲悪の図式を超え、「異質なものといかに共存するか」という普遍的な倫理を私たちに投げかけてきた。

一方、B-OWNDが提案する現代工芸は、「TOOL OR ART」というテーマのもと、アートと道具の境界そのものを問い直している。かつて茶会は、機能を持つ道具たちを媒介に、空間・時間・人の関係性を統合する総合芸術だった。その文脈の中で育まれた工芸は、単なる日用品ではなく、場を変容させ、人と人とをつなぐ“精神性の触媒”であり、“用の美”という日本独自の美意識を体現している。

この展示では、ウルトラマンという「共生の物語」と、工芸という「精神性の器」が交差する。ウルトラマンが描くのは、異なる存在と向き合う勇気であり、現代工芸が示すのは、日常に潜む美を見つめ直す感性である。

両者は、アートと道具、人間と怪獣、虚構と現実という既成の境界線を揺さぶり、曖昧さの中にこそ新たな創造が宿ることを示唆している。怪獣の皮膚を思わせる陶肌、光線の軌跡を宿した金属の煌めき、変身の瞬間を映し出す素材の変容──4名の陶芸家による作品群とともに、ウルトラマンの象徴性は、素材と空間のなかで新たな意味を帯びて立ち上がる。

本展は、キャラクターと工芸の融合にとどまらず、「異なるものと共に在ることの美しさ」を示す思想的な試みである。境界を越える者=ウルトラマンと、境界を溶かすもの=現代工芸。その交差点に現れるかすかな振動が、未来の文化へのひとつの応答となることを、私たちは信じている。

ここでしか見られない貴重な作品をぜひご覧ください。

スケジュール

2025年6月21日(土)〜2025年6月29日(日)

開館情報

時間
12:0020:00
土曜日・日曜日・祝日は11:00〜20:00
入場料無料
展覧会URLhttps://www.instagram.com/p/DKJ5GxtSm4E/?img_index=1
会場B-OWND Gallery
https://hs.b-ownd.com/gallery_yurakucho/
住所〒100-8488 東京都千代田区有楽町2-5-1 阪急メンズ東京7F
アクセスJR有楽町駅銀座口より徒歩1分、東京メトロ丸ノ内線・銀座線・日比谷線銀座駅C4出口より徒歩1分、東京メトロ有楽町線有楽町駅D7出口より徒歩3分
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