奈良県立美術館奈良県立美術館では令和5年4月にギャラリーを開設し、地域ゆかりのアートや文化、教育活動などを紹介してきました。今年度の奈良ゆかりの現代作家展は、他の土地にルーツを持ちながら奈良に移住し、現在奈良を拠点に活動している若手アーティスト、佐竹龍蔵(1987年高知県生、奈良県奈良市在住)と野田ジャスミン(1996年タイ生まれ、奈良県斑鳩町在住)を取り上げます。
佐竹龍蔵は、2012年に京都造形芸術大学大学院修士課程芸術研究科芸術表現専攻を修了し、現在は奈良県を拠点に活動。日本画材の岩絵具の透明感を生かした独自の点描法で描き、見る距離によって色や形が変化して見える人物画や風景画を描いています。近年は、生まれ育った高知県の四万十川を取材した風景画や、奈良県の吉野川を取材し、妖怪や架空の生き物などのモチーフと組み合わせた作品を制作しています。2021年に奈良に移住し、作家活動の傍ら、美術教師として後進の指導もしています。
野田ジャスミンは、2019年に奈良県に拠点を移し、本格的にアーティスト活動を始めました。大学で陶芸を学び、陶芸や器物の制作、それらを用いたインスタレーションを発表しています。自身のルーツに取材した作品や今日の陶芸領域に内在する工芸とアートの対比をテーマとしています。また、そこから派生した現代社会の「多様式化した価値観」より生じるアンビバレントな感覚も扱っています。
本展では、両者の新作を含む近年の代表作を個展形式で紹介します。会期中にはアーティストトークも開催します。今回取り上げるふたりの作家にとって、本展は初めての地元美術館での展覧会になります。地域で活動するアーティストの表現をぜひご覧ください。
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