1960年代中盤から現在に至るまで60年以上に渡る活動を展開し、コンセプチュアル・アートの地平を切り拓いてきた美術家ダニエル・ビュレン(1938年、フランス、ブローニュ=ビランク―ル生まれ)。従来の伝統的な美術制度へ一石を投じたDaniel Buren, Olivier Mosset, Michel Parmentier, Niele Toroniによるパリでのグループ結成(1966年)や、60年代半ばに街路空間で行われた無許可のポスター掲示といった活動は、ビュレンの極めて批評的かつ哲学的、そして挑戦的な側面を強調しています。「ゼロ度の絵画」と自身が名づけ、現在も発展を続ける8.7cm幅の白とカラーのストライプ柄は、パレ・ロワイヤル中庭に設置され論議を巻き起こした《Les Deux Plateaux(二つの台地)》(1985-1986年)通称「ビュレンの円柱」をはじめ、場の構造を問うサイト・スペシフィックな作品、およびパブリック・プロジェクトの基軸となり、現在も世界中で展開され続けています。ポンピドゥ・センター(国立近代美術館)での回顧展〈Le Musée qui n’existait pas(存在しない美術館)〉(2002年)、ニューヨーク、グッゲンハイム美術館にて開催されたThe Eye of the Storm(2005年)などの大規模な個展を経て、2016年には建築家フランク・ゲーリーが設計したルイ・ヴィトン財団の建物とのコラボレーションを実現(《The Observatory of Light》2016年)。第10回日本国際美術展(別名: 東京ビエンナーレ〈人間と物質展〉、1970年)より来日を重ね、日本との関わりも深いビュレンは、2007年には高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)を受賞しています。ジヴェルニー印象派美術館での白紙委任状プロジェクト(2026年7月 -)をはじめ、本年度も世界各国で活発な活動を展開する作家の挑戦は留まるところを知りません。
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