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Reika Takebayashi, “Minakami”, 2025, Acrylic and oil on canvas, 180.0 x 150.0 cm © Reika Takebayashi. Courtesy of Taka Ishii Gallery / Photo: Kenji Takahashi

「立ち顕れる―生きられた世界の見取り図|Drawing the World Near in Silent Observation」

GALLERY SCENA.
終了しました

アーティスト

奥山帆夏、木下理子、澤田光琉、白石効栽、竹林玲香
GALLERY SCENA.(ギャラリー・セナ)では、7月5日(土)から7月19日(土)まで、奥山帆夏、木下理子、澤田光琉、白石効栽、竹林玲香の5名によるグループ展「立ち顕れる―生きられた世界の見取り図」を開催いたします。

現実に触れたという実感を得にくい現代において、実存―生きてそこに在るということ―は、芸術家にとってどのように知覚されうるのでしょうか。本展では、フランスの哲学者モーリス・メルロ=ポンティが提唱した「生きられた世界」という概念を手がかりに、作品に表れた視覚イメージそのものではなく、それがいかにして「立ち顕れて」くるのか、すなわち作家が「つくる」という行為を通してイメージを引き寄せ、定着させるプロセスに焦点を当てます。

芸術家が「つくる」ことで引き寄せるものは、必ずしも目に見えるものばかりではありません。ときにそれは、遠く離れた風景や出来事、あるいは記憶や感情といった、すでに意識の底に沈みつつあるものかもしれません。それらが、距離や隔て、投影や透過といった作用を経て、作品や空間という「場」にふたたび立ち顕れる―その過程、その瞬間に立ち会うことはできないでしょうか。

本展に参加する5名の作家は、それぞれ絵画、写真、インスタレーションといった手法を用い、記憶の中の風景、日常に潜む微細な変化や奥行きをすくい上げながら、素材との対話を通し、作品という「場」に定着させていきます。こうして生み出された作品は、外から受け取ったイメージを投影した単なるスクリーンとしての「見取り図」ではなく、作家自身を含む、いまだ名付けえぬ事物同士の関係性の在りようを体感しようとする、芸術家たちの痕跡としての「見取り図」であると言えるのではないでしょうか。また、画布や素材は、表現の最終到達地点ではなく、同時に「開かれた場」として、鑑賞者の内面をも重ね合わせる余地を含んでいます。鑑賞者はその傍らに立ち、声なき声に耳を澄まし、光の粒や揺らぎをたしかめるようにして、それらを受け取ることができるのです。

今ここに在るということ。そして、いまだ計り知れない世界の在りようを引き寄せ、その波打ち際に立つこと。本展が、私たちが世界と再び出会い直すためのひとつの契機となれば幸いです。

スケジュール

2025年7月5日(土)〜2025年7月19日(土)

開館情報

時間
12:0019:00
休館日
月曜日

オープニングパーティー 2025年7月5日(土) 17:00 から 19:00 まで

入場料無料
展覧会URLhttps://gallery-scena.com/exhibition/drawing-the-world-near/
会場GALLERY SCENA.
https://gallery-scena.com/
住所〒107-0052 東京都港区赤坂2-23-1 アークヒルズフロントタワー 1F
アクセス東京メトロ南北線・銀座線溜池山王駅12番出口より徒歩3分、東京メトロ南北線六本木一丁目駅3番出口より徒歩4分、東京メトロ千代田線赤坂駅5b出口より徒歩8分
電話番号03-3569-3620
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