エドワード・マイブリッジ《ギャロップ;サラブレッドの鹿毛(かげ)の牝馬, アニー・G》 1884-1885年 撮影 〈アニマル・ロコモーション〉より

「連続写真に取り憑かれた男 エドワード・マイブリッジ」

FUJIFILM SQUARE
12月26日終了

アーティスト

エドワード・マイブリッジ
フジフイルム スクエア 写真歴史博物館は、富士フイルム株式会社が所蔵する写真コレクションの中から、19世紀に活躍した英国出身の写真家エドワード・マイブリッジが1887年に刊行した写真集『アニマル・ロコモーション(原題:Animal Locomotion)』による写真展を開催いたします。

エドワード・マイブリッジ(1830–1904)は、今から約150年前、世界で初めて、走る馬の連続写真の撮影を成功させた人物です。映画や動画、アニメーションの先駆者として、視覚芸術の歴史において最も偉大な写真家の一人とされています。1872年、マイブリッジは、実業家で元カリフォルニア州知事のリーランド・スタンフォードから依頼されたことをきっかけに走る馬の撮影実験を始め、1877年、走っている馬が胴体の下に四肢すべてを折りたたみ宙に浮いている一瞬を撮影することに成功。1878年には、疾走する馬の12コマの連続写真の撮影も成功させ、欧米各国で大反響を呼びました。また、1879年には一連の写真を連続的に投映する「ズープラクシスコープ」という装置を発明し、これがトーマス・エジソンに影響を与え、1889年の映写機械「キネトスコープ」の発明につながったとも言われています。

マイブリッジの『アニマル・ロコモーション(動物の運動)』(1887年)は、動物や人間の動きを詳細に記録した連続写真781組が収められた全11巻におよぶポートフォリオ形式の写真集です。馬のさまざまな歩き方や、犬やラクダといった動物の動き、オウムなどの鳥類の飛翔、さらには人間の運動や日常的な動作まで、マイブリッジは取り憑かれたように連続写真の撮影に心血を注ぎ、写真でありとあらゆる運動の解析を行いました。写真によって動きを止め、その瞬間をつないで生み出されたマイブリッジの連続写真は、時代を超え、動画の原点として、現在も世界中のアニメーターの教科書となっています。

本展では、富士フイルム株式会社が所蔵する『アニマル・ロコモーション』の連続写真107組の中から、フォトグラヴィア*で制作された21組の作品を厳選して展示いたします。また、同じく当社所蔵の写真に関する貴重書群の中から、マイブリッジ撮影の写真が掲載された『The Horse in Motion(動く馬)』(1882年)や、同時代に活躍し、写真銃**を発明したフランスの生理学者エティエンヌ=ジュール・マレー(1830–1904)の『Le Vol Des Oiseaux(鳥類の飛行)』(1890年)など、本作に関連する希少本もあわせて展示いたします。

写真によって視覚芸術に革命をもたらしたエドワード・マイブリッジ。動画の原点となった歴史的作品群をどうぞお楽しみください。

スケジュール

開催中

2025年10月1日(水)〜2025年12月26日(金)あと12日

開館情報

時間
10:0019:00
最終日は16:00まで
休館日
会期中無休
入場料無料
展覧会URLhttps://fujifilmsquare.jp/exhibition/251001_05.html
会場FUJIFILM SQUARE
http://fujifilmsquare.jp/
住所〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-3 東京ミッドタウン WEST 1F
アクセス都営大江戸線・東京メトロ日比谷線六本木駅8番出口より直結, 東京メトロ千代田線乃木坂駅3番出口より徒歩5分
電話番号03-6271-3350
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