ラジオで一家団欒(昭和11年7月2日、同盟通信社配信)

「―昭和初年の報道写真は語る― 『昭和は遠くなりにけり』」

JCIIフォトサロン
残り7日
JCIIフォトサロンでは、来る2025年12月2日(火)から12月24日(水)まで、昭和100年記念展示「―昭和初年の報道写真は語る― 昭和は遠くなりにけり」を開催いたします。

本展は、昭和元年から100年を記念し、古写真収集家・石黒敬章氏のコレクションから、戦前の珍しい報道写真80点を展示いたします。

現在、戦前の報道写真を目にする機会は非常に限られています。昭和初期から戦時中にかけて新聞社や通信社が蓄積していた膨大な写真資料は、戦時中の激しい空襲により多くが焼失しました。さらに終戦直後、戦争責任の追及を恐れた報道機関が、残った写真を焼却処分することも相次ぎました。そのため、昭和初年の報道写真は極めて貴重な資料となっています。

今回展示する写真群には、新聞社や通信社が配信した報道写真のほか、「写真ニュース」と呼ばれるメディア形式の資料も含まれています。「写真ニュース」とは、写真に詳細な解説文を付けて新聞社・官公庁・町の掲示板などに壁新聞として貼り出されたもので、当時の重要な情報伝達手段の一つでした。これらの「写真ニュース」には、政治や軍事といったハードなニュースだけでなく、一般市民の日常生活に密着したソフトニュースも多数掲載されており、当時の社会情勢や庶民の暮らしぶりを知ることができます。展示作品には、関東大震災復興中の東京、日本最初の男子普通選挙の歴史的瞬間、ベルリンオリンピックで活躍した日本人選手の勇姿などが収められています。また、上野公園で開催されたゾウと人間の綱引き大会、一家団欒で真空管式ラジオを聴く様子など、当時の人々の生活が垣間見える写真ニュースもご紹介します。

2025年は昭和元年から100年という記念すべき節目の年です。今や昭和という時代は私たちから遠く離れた過去となっていますが、これらの貴重な報道写真に込められた社会の動きと時代の空気は、今もなお鮮やかに私たちに語りかけてきます。統計や文字では表現しきれない生きた歴史の証言が、一枚一枚の写真に刻まれているのです。

本展を通じて、遠くなった昭和の記憶を現代に蘇らせ、写真に秘められた物語を読み解くことで、昭和という歴史への理解を深めていただければ幸いです。

スケジュール

開催中

2025年12月2日(火)〜2025年12月24日(水)あと7日

開館情報

時間
10:0017:00
休館日
月曜日
月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館
入場料無料
展覧会URLhttps://www.jcii-cameramuseum.jp/photosalon/2025/10/16/37701/
会場JCIIフォトサロン
https://www.jcii-cameramuseum.jp/photosalon/
住所〒102-0082 東京都千代田区一番町25 JCIIビル
アクセス東京メトロ半蔵門線半蔵門駅4番出口より徒歩5分、東京メトロ有楽町線麹町駅3番出口から徒歩11分、JR中央線・総武線四ツ谷駅麹町口より徒歩17分
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