104GALERIE(東京・中目黒)は10月18日(土)〜11月15日(土)の会期にてエル・ボチョの個展「PINK」を開催いたします。 日本では7年ぶり3度目の個展となる本展では新作ペインティング約30点を展示、またベルリンから共に来日するストリートアーティスト数名との共作インスタレーションも展示予定です。 エル・ボチョは学生時代にデザインを学んだ後、1997年にベルリンに移住。ベルリンの壁が崩壊し、そこから再建されていく都市の中でストリートアーティストとしてのキャリアをスタートさせ、「大都市の日常」をテーマに、人生への切望と喜びを描いてきました。そして同時に彼は作品を通して街で生きる人々へ問いを投げかけ続け、その描かれた人々の瞳は、こちらを見透かしているかのようです。そんなエル・ボチョはベルリンの枠を超えた創作活動も行っています。その広い活動範囲と、訪れた街の歴史や記憶に誠実な作品作りから、彼はベルリンで最も有名なストリートアーティストの一人として人々に認められ、ドイツ主要都市の他、日本、ロシア、タイ、カンボジア、ベトナム、ブラジル、フランス、イタリアなどで個展を開催し、そして世界各国でミューラルを制作しています。 本展のために描き下ろした新作「PINK」では、描かれた色彩や筆致に新たな一面を見ることができます。エルボチョは、まず全てのキャンバスをアグレッシブなネオンピンクに塗り、その後加筆していく独創的なスタイルを見出しました。 エル・ボチョが描くモチーフはポートレート、花、建築といった、何世紀にも渡り画家たちに広く取り上げられてきたものですが、そのような普遍的なモチーフを通して表現しているのは、現代の都市生活、そしてストリートアートを始めて以来一貫して続けてきた都市とのコミュニケーションといった、独自の主題です。今回の展示において、この主題を作品の根幹に据えながらも、都市から郊外への人口移動を扱った《Waiting for the Flood》や、現在の気候変動危機から生まれる、不安や問い《Homeland》といった新しいテーマで作品を展開しています。 こういった現代都市の課題はここ東京にも、普遍的なテーマとして存在しています。通底する課題や悲観的な未来像に対し、明るい色彩に乗せられた人間への愛情や未来への希望は、ベルリンから東京へと、私たちに新たなコミュニケーションの芽を生み出します。7年ぶりのアーティスト来日となるこの機会に、是非ご高覧いただけますと幸いです。
HAZIME