MAKI(天王洲)この度MAKI Galleryでは、ユージーン・スタジオ / 寒川裕人の個展「ユージーン・スタジオ / 寒川裕人 想像の力 Part1/3」を開催いたします。本展は、MAKI Galleryの天王洲 Iギャラリースペースとコレクションスペースの会場に加え、特別公開となるユージーン・スタジオ / 寒川裕人の東京近郊の広大なアトリエ「EUGENE STUDIO Atelier iii」も会場となります。全3章で構成される「想像の力」と題された複数年にわたる展覧会の第1章となる本展は、コレクション作品や新作を交えた幅広い作品群により構成され、作家の活動の探究に迫る重要なものとなるでしょう。
寒川裕人は1989年アメリカ生まれ、ペインティングとインスタレーションを中心に知られ、国内外での活動で成功を収めています。特に、東京都現代美術館における個展「ユージーン・スタジオ 新しい海 / EUGENE STUDIO After the rainbow」は、過去に草間彌生やオノ・ヨーコらが個展を行ってきた同館で最年少での開催となったほか、作家蔵の作品を除きすべての作品がのちに世界各地のコレクションに収蔵され、入り口では最大数時間待ちとなるなど、記録的な盛況と鮮烈なインパクトをもたらしました。同展のコンセプトの一つである「想像の力」という言葉をタイトルに冠した今回の個展は、複数のコレクターによる協力のもと、これまでの展覧会での試みを継承しつつ、多角的・多次元的に広がる作品群によって、私たちを哲学的な作品世界に導きます。
本展で注目すべきは、ユージーン・スタジオ / 寒川裕人が東京近郊に構える700平米超のアトリエも会場となることで、本会場は一日組数限定、予約制で公開されます。2020年から作家が拠点とする同アトリエでは、全体の空間設計や扉・家具など大部分の製作が作家およびスタジオ自らのDIYで行なわれており、過去に使用した素材をリユースするなど、アトリエそのものが作家の美学、日常を体現する媒体となっています。自然光に満ちた部屋や、ペインティングやインスタレーションが並ぶ空間への訪問は、作品と空間の関係性において美術館やギャラリーとは異なる、新しい鑑賞体験となります。MAKI Galleryでは、ひとつの新作を中心に、5つのシリーズ「Light and shadow inside me」「想像 #1 man」「Goldrain」「White Painting series」「Rainbow Painting series」が展示されます。