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「キュレーションを公平に拡張する vol.3 (こどもの)絵が70年残ることについて」

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「障害とアート」という主題は、複数のサブジェクト —制作主体、支援(指導)主体、 評価主体— の政治学的な結びつきによって構築されたひとつの制度です。この制度の特殊性は、第一に、この制度が制作主体の属性に規定されていること、第二に、支援主体と評価主体が依拠する価値の尺度において、制作主体と密接した福祉的評価と「アート」単独の評価の二軸が交差していることにあります。
「アール・ブリュット」「エイブル・アート」「セルフトート・アート」「障害者アート」等のそれぞれ部分的に重複しあう様々なカテゴリーの名称はいずれも、数あるアートをめぐる言説の中で例外的に、制作主体の属性の設定に主眼があります。何より、様々な名称が提案されるそのこと自体が、いま書いた特殊性に由来しています。
そしてこの特殊性ゆえに、 残されてきた絵がある。
「障害とアート」という主題が掲げられるとき、その後半部、すなわち自明性の不確かな 「アート」に視線が注がれることが常ですが、今回は前半部に力点を置きたいと思います。障害者を含む、誰もが必ず通過する「こども」に、いったん属性を置きなおしてみることが、この企画の趣旨です。
仮に、「こども」の表現が高く注目された1950年代から60年代に時代を絞ることにします。障害者支援施設「落穂寮」(滋賀県)と同「みずのき」(京都府)に残る絵とともに、同時代の「児童画」にまつわる資料を展示します。 規模の小ささに見合わないかもしれませんが、 ひとつの制度を脱構築する機会となれば幸いです。

スケジュール

2025年2月4日(火)〜2025年2月23日(日)

開館情報

時間
12:0020:00
休館日
会期中無休
入場料無料
会場MEDIA SHOP | gallery
http://www.media-shop.co.jp/
住所〒604-8031 京都府京都市中京区大黒町44 VOXビル
アクセス京阪線三条駅6番出口より徒歩5分、地下鉄東西線三条京阪駅2番出口より徒歩5分、阪急線京都河原町駅3B出口より徒歩7分
電話番号075-255-0783
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