「ライシテからみるフランス美術――信仰の光と理性の光」

宇都宮美術館
残り6日
「教会の長女」か、「革命の娘」か、それとも――。
キリスト教の神の威光に支えられたブルボン王朝に終わりを告げ、新たな時代を照らす光を人間の理性に見出したフランス革命。その理想は恐怖政治へと陥り、多くの犠牲を生んだ末、安定した社会の実現に至ることはありませんでした。

ナポレオンの時代を経て王政が復活し、社会は一定の秩序を取り戻します。しかしながら、その後も一つの問いがフランス社会に突きつけられ続けることになります。すなわち、フランスは「カトリック教会の長女」に戻るのでしょうか、あるいは「革命の娘」となるのでしょうか。社会を大きく二分するこの問いのもと、さまざまな思想や価値観が錯綜し、国家と宗教との関係性はマイノリティーの宗教をも巻き込みながら大きく揺れ動いていきます。
こうしたうねりの中で、美術もまたその姿を変化させていきます。絶対の指針が失われた時代に、何をどのように描けばよいのでしょうか。美術は何を映し出すのでしょうか。そして、美術を美術たらしめる「力」は、どこから生まれてくるのでしょうか。

本展では、フランス革命から20 世紀半ばへと至る時代に焦点を当て、優れた作品の数々を、それを生み出した信仰や社会の変化に沿ってご紹介します。民主主義社会の創設――すなわち人が人の力で社会を作り上げようと模索する時代に、人が作る物に宿る聖性の起源と行方を追いかけていきましょう。

スケジュール

開催中

2025年10月12日(日)〜2025年12月21日(日)あと6日

開館情報

時間
9:3017:00
休館日
月曜日
10月14日、11月4日、11月25日は休館
10月13日、11月3日、11月24日は開館
入場料一般 1200円、大学生・高校生 1000円、中学生・小学生 800円
会場宇都宮美術館
http://u-moa.jp/
住所〒320-0004 栃木県宇都宮市長岡町1077
アクセスJR宇都宮駅西口より関東バス(豊郷台・帝京大学経由宇都宮美術館行き)「宇都宮美術館」下車、JR宇都宮駅よりタクシー20分
電話番号028-643-0100
関連画像

各画像をタップすると拡大表示します

1件の投稿

すべて表示

Maho

西洋美術史を新しい角度から考察する面白い取り組み!ある程度美術史を知っていないとつまらないかも。初めて宇都宮美術館に行ったが、建築が素晴らしく感動した。ゆっくりした時間が過ごせます。