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「 虚式にて世界をつくろふ」

空蓮房
終了しました事前予約制

アーティスト

トーマス・ルフ、多和田有希、横田大輔、堤麻乃
写真は、光を不可逆的なプロセスで取り込むことを背景に、物の世界の知覚がもたらす過程を模倣し、現実の世界を二次元化、それを「真実性」とすると盲目的に信じられてきた。写真術のプロセスがアナログからデジタルへ、つまりフィルムに刻まれたニ次元の画像から離散的なピクセルの集合へと変化したとしても、その真実性は継続的に受け継がれてきた。

しかし、ヴィレム・フルッサーは、写真術の登場を言語の発明や印刷術の発明に次ぐ、われわれ人類にとっての重要な分岐点と捉え、世界を計算思考によって抽象化し、理解する文化的発展の第三段階としての抽象とした。写真による世界の抽象化は、計算思考によるゼロ次元の世界である。指し示されているのは外の世界ではなく、外の世界を変化させる概念、つまりゼロ次元(無の世界)である。

アーティストたちの中には、このことに気がつき、自身が扱うものが「虚式」であることを自覚している者もいる。かつて物語や伝説がそうであったように、現代はアルゴリズムやプログラムといった「虚式」によって、現実世界は変化させられ、新たに作り出される。

本展「虚式にて世界をつくろふ」にて提示するアーティストたちは、それぞれに、写真術による「虚式」で新しい世界を構築、もしくは世界に触れている。これらの作品は、写真によって表現されるものが、もはや現実に紐づいた実体のみでなく、写真が、現実や真実を直接的に示すものではなく、無から意味を投企すること、意味を付与しながら無に働きかけるようになっていることを明らかにしている。

[関連イベント]
クロージングトークイベント 北桂樹と谷口昌良の対談「虚としての写真」
日時: 12月9日 15:00〜16:30
参加費: 1000円
定員: 20名(要予約)

スケジュール

2023年11月8日(水)〜2023年12月8日(金)

事前予約制

開館情報

時間
10:0015:00
休館日
月曜日、火曜日、土曜日、日曜日、祝日
入場料入場料は賽銭
会場空蓮房
http://www.kurenboh.com/jp/top.html
住所〒111-0051 東京都台東区蔵前4-17-14 長応院内
アクセス都営浅草線蔵前駅A3出口より徒歩3分、都営大江戸線蔵前駅A5出口より徒歩5分
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