[画像: 猪熊弦一郎「新女苑」校正刷、1948年6月号、印刷物、25.6×33.4]

「猪熊弦一郎展 フィルムと絵画」

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
6月2日終了

アーティスト

猪熊弦一郎
猪熊弦一郎(1902-1993)は、数多くの撮影済み8ミリフィルムを所有していました。その多くは、1955年に渡米した猪熊がニューヨークを拠点に活動していた約20年の間に同都市ほかアメリカ国内で撮影したものと考えられます。特別な機会だけではなく、街の人々の様子や風景、友人との楽しいひとときなどが映されています。
これら猪熊に由来するフィルムを所蔵する当館では、近年デジタル化を進めており、本展でその一部を公開します。なかでもイースターのパレードを撮ったものと、自動車の中から前方の車列や窓外の風景を捉えたものを中心にご覧ください。いずれも何本にもわたって撮影されており、猪熊が何に関心を寄せていたかを、うかがい知ることができるでしょう。
さて、映像のいくつかは窓越しに撮影されていますが、絵画にも「窓」を題名とした作品があります。ここでは「窓」を引き合いに芸術を愛することについて猪熊が記した文章をご紹介します。

今では単に絵を描くだけでなく、造形全体のことに興味を持つようになってきた。(中略)そういうあらゆるものがやっていて楽しい。これはちょうど、いままで閉ざしていた窓がちょっと開いたために、ふっと何か違った空気が入ってきたというような感じに似ている。絵は描かなくても芸術を愛する人というのは、そういう心の窓をあけた人だと思う。すると新しい美しさがみえるようになってくる。(中略)本当の美とは何だろうかと自分で考えるようになるのではないだろうか。
(猪熊弦一郎「勇気」『私の履歴書』丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団、2017年、p.8)

また、窓の形状とも通じる四角、そして丸を、静と動、それぞれ相反する性格をもつ形の基本と考えていた猪熊は、二つを組み合わせて多くの作品を描きました。ニューヨーク滞在中、その後のハワイと東京の2カ所を拠点としていた時期に制作された作品から出品します。

スケジュール

開催中

2024年3月23日(土)〜2024年6月2日(日)あと13日

開館情報

時間
10:0018:00
休館日
月曜日
4月29日、5月6日は開館
4月30日、5月7日は休館
入場料一般 300円、大学生 200円、高校生以下・18歳未満・65歳以上(丸亀市内に在住)・障害者手帳提示と付き添い1名 無料
展覧会URLhttps://www.mimoca.org/ja/collection/2024/03/23/2994/
会場丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
http://mimoca.org/ja/
住所〒763-0022 香川県丸亀市浜町80-1
アクセスJR予讃線丸亀駅より徒歩1分
電話番号0877-24-7755
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