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『いのくまさん』(絵:猪熊弦一郎、文:谷川俊太郎、構成:杉浦範茂)、小学館発行、2006年

「猪熊弦一郎展 いのくまさん」

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
終了しました

アーティスト

猪熊弦一郎
画家の猪熊弦一郎(1902-1993)を、詩人の谷川俊太郎(1931-2024)が紹介する絵本『いのくまさん』(小学館、2006)。本展では、この絵本につづられた谷川のことばとともに、猪熊の絵画作品をご紹介いたします。
本書は、子どもに猪熊を紹介したいと、当美術館が谷川さんに依頼してできたものです。遠足で子どもたちが美術館に来たときに、みんなで楽しく作品を観てまわるのと同じような体験ができる、子ども向けの本をつくりたい、と段ボール一箱分の資料を送って谷川さんにお願いしました。一週間後、編集者の市河紀子さんから、谷川さんが受けようと思うとおっしゃっていると連絡をもらい、さらに二週間がたったころ、今度は谷川さんご本人から電話があって、ひとつだけ質問を受けました。これから文章を考えるのかなあと、のんきに構えていたら、なんと翌日、市河さんのところに構成試案が届いたのです。2004年のクリスマスのことでした。
谷川さんの試案には、絵本の見開き順にことばと絵の構成が記されていました。

こどものころからえがすきだったいのくまさん おもしろいえをいっぱいかいた
(幼年時代と老齢になってからのアトリエでの写真・子ども時代の絵などコラージュ)

それは、253文字のひらがなでつづられた、楽しくて美しい詩でした。そして、みごとに猪熊の全体像があらわされていたのです。出版当時、「この絵本をおもいっきり自慢してください」と谷川さんにお願いしたら、次のような回答がきました。

こんな絵本はMoMAにだって作れないだろう!

本書が出版されてから、猪熊弦一郎は「いのくまさん」と親しみをこめて呼ばれるようになりました。ごく自然に広まったので、ずっと昔からそう呼ばれていたように思われていますが、実はこれ、谷川さんがつけたニックネームなのです。
2007年の当館を皮切りに、この絵本をもとにした「いのくまさん」展が全国各地でこれまで8回開催されました。谷川さんのことばを通して、今も多くの子どもたちが猪熊の絵に出会っています。

スケジュール

2025年4月12日(土)〜2025年7月6日(日)

開館情報

時間
10:0018:00
休館日
月曜日
5月5日は開館
5月7日は休館
入場料一般 300円、大学生 200円、高校生以下・18歳未満・65歳以上(丸亀市内に在住)・障害者手帳提示と付き添い1名 無料
展覧会URLhttps://www.mimoca.jp/exhibitions/collection202504/
会場丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
http://mimoca.org/ja/
住所〒763-0022 香川県丸亀市浜町80-1
アクセスJR予讃線丸亀駅より徒歩1分
電話番号0877-24-7755
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