「歴史は繰り返さないが、韻を踏む:Chronicle Vol. 3」

Up & Coming
12月23日終了

アーティスト

アーロン・ヘルドリッヒ、東山詩織、中谷ミチコ、イヴォ・リック、武田竜真、松本奈央子、松延総司、村田啓、小田原ルーカス、ヨハネス・シュペックス
歴史は繰り返さないが、韻を踏む。
人類の長い歴史の中で、さまざまなものが場所から場所へと動くことで複製され、その過程で自らの価値を失ったり新たに手にしたりすることで変容する。
それはまるで細胞が複製を重ねることで集合体をつくり、ときにエラーを起こすことで新しいものへと変わっていく姿のようで、このような 複製と変化の繰り返しの先に現代の社会が在り、私たちが存在しているのだ。
それはどの劇場に足を運んでも同じものを観ることのできる映画のような複製とは違い、戦争や疫病といった人類にとっての負の歴史や、アーティストにとって身近な美術史といったものから個々の毎日まで、さまざまなものが微細な変化の連続の上に成り立っている。
つまり、私たちが住む世界も複製エラーの繰り返しであり、この積み重ねが新たな物語として現れる。
その全てが不安定性を備えた唯一無二なもので、一言に複製としてひとまとめにはできない。
そして、この流動的な不安定性こそがアーティストの作品制作の根幹とも言え、さらにそこに、さまざまな要素の集合体の一回性を持ち合わせることで、日々の生活からあらゆる要素の動的な魅力を紡ぎ表象する。
本展では、そこから生みだされる作品を介すことで、ドイツ人思想家のヴァルター・ベンヤミンが提唱した「アウラ」という一回性の概念についての再考を試み、大量の複製で埋没した現代社会を補完したい。

本展は多摩美術大学創立90周年事業の一環として、ドイツを拠点に活動するアーティストと日本を拠点に活動するアーティストの計10名を招聘し、前期と後期に分けることで異なる5人展を二度開催する。
途中でアーティストと作品を入れ替える二期構成の展覧会とすることで、一つの展覧会の中で万華鏡のような流動的な物語をつくりあげる。
さらには、この展覧会をドイツでも開催することで、展覧会自体も変化し「韻を踏む」。

前期: 11月15日(土)~12月2日(火)
後期: 12月6日(土)~12月23日(火)

[関連イベント]
1. 前期オープニング:アーティストトーク
ゲスト: 能勢陽子(東京オペラシティアートギャラリー シニアキュレーター)
日時: 11月15日(土)17:00~
2. 後期オープニング: 料理パフォーマンス
日時: 12月6日(土)18:00~
ゲスト: ヨハネス・シュペックス(参加アーティスト)
※イベント詳細・お申し込み方法は公式ホームページよりご確認ください。

スケジュール

開催中

2025年11月15日(土)〜2025年12月23日(火)あと8日

開館情報

時間
12:0019:00
金曜日・土曜日は20:00まで
休館日
12月3日〜5日は休廊
入場料無料
展覧会URLhttps://upandcoming.tamabi.ac.jp/exhibitions/n014/
会場Up & Coming
https://upandcoming.tamabi.ac.jp/
住所〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-42-18
アクセス東京メトロ銀座線外苑前駅3番出口より徒歩4分
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Lily

前期後期を見比べてから、「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」という意味を考えてみたい