終了した展覧会・イベントです
大坂 秩加 《兎に生まれて亀の皮を被る》 2011 アクリル、水彩、色鉛筆、白亜地、パネル 90.0 x 300.0cm

「Identity of the Collection : Feel Alive」

Gallery Momo Ryogoku
終了しました

アーティスト

伊庭靖子、大久保如彌、大坂秩加、押江千絵子、小橋陽介、小林孝亘、阪本トクロウ、中園孔二、牧嶋武、町田久美、南川史門、山口智子、山中現
GALLERY MoMo 両国では、2024年8月17日(土)から9月7日(土)まで、当ギャラリーと長い親交のある個人コレクターによる特別展「Identity of the Collection : Feel Alive」を開催いたします。本展は、そのコレクションから厳選された作品で構成されています。

当ギャラリーは、個人コレクターであった杉田鐡男が2003年に立ち上げ、20年という月日が経ちました。あるギャラリストから「10年やってやっとスタートラインだ」と聞いていましたが、20年経ってもなお、ギャラリーとしての進むべき道を日々模索しています。

近年、コレクションの今後についてお客様と話す機会が増えました。設立者である杉田が個人コレクターであったこと、また現在ギャラリーを運営しているのがその家族であることから、コレクターの悩みや残された側の悩みに深く共感しながらも、解決方法を見出せずにいました。多くのコレクションは一代限りで終わってしまい、家族からは邪魔なものと見なされることもあります。しかし、コレクターにとっては各作品に思い出があり、それらのコレクションはその人のアイデンティティとも言えるのです。

本展の契機は、このコレクターがしばらくギャラリーに預けていた髙橋涼子の作品で、作家自身の髪の毛で刺繍されたブックカバー「The story of creatures」を引き取りに来た際のことです。コレクターは「闘病生活で読書の時間が増え、このブックカバーと共に読書をしたい」と話し、また同作家の「魚のかたちのお守り」というお守りの作品を自身の「お守りとして身近に置いていた」とも話されていました。この出来事は、コレクターとアートが日常的に深く関わっていることを感じさせ、ギャラリーとして何ができるのかを考え始めるきっかけとなりました。

当ギャラリーでは若手作家の作品を扱うことが多く、彼らを応援する意味でも購入してくださるお客様が多いです。本来なら、手放す際にギャラリーが作品を買い取るべきですが、その余裕はなく、日々の運営に追われています。それでも、作品とお客様の思いを次に繋げる方法を模索しています。

この展覧会は、コレクションの整理を手伝い、展示し、新たに大事にしてくれる人々に繋ぐことを目的としています。これは単にセカンダリーマーケットの話ではなく、コレクターやその家族の気持ちに寄り添いながら進めていくギャラリーの新たなプロジェクトです。小さなギャラリーだからこそ、ひっそりとできることから始めたいと考えています。

この展覧会が、新たな人の繋がりを生み出すことを願っています。そして、作品とコレクターの個々の物語を反映し、時間を超えて続くコレクターのアイデンティティをご覧いただければ幸いです。

スケジュール

2024年8月17日(土)〜2024年9月7日(土)

開館情報

時間
11:0019:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
入場料無料
会場Gallery Momo Ryogoku
http://www.gallery-momo.com/
住所〒130-0014 東京都墨田区亀沢1-7-15
アクセス都営大江戸線両国駅A3出口より徒歩1分、JR総武線両国駅東口より徒歩5分
電話番号03-3621-6813
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