山形一生「まぁ、いけるか（Might Be Okay）」

TAV GALLERY

終了しました

アーティスト

山形一生

このたび、TAV GALLERYでは、アーティスト・山形一生による個展「まぁ、いけるか（Might Be Okay）」を2025年11月21日 (金) から12月13日 (土) まで開催いたします。

山形一生は、日本のポストインターネット・アート世代を代表する作家の一人です。現在においてインターネットという言葉の響きが少し古めかしく感じられるように、現実と仮想はもはや対立的な関係ではなく、それらが折り重なることで、現在の私たちの世界を形づくっています。山形は、同領域において作品の存在条件を問い続けています。今日において作品が存在するためには、画像という形式に還元され、インターネットに流通するしかない——その状況を自覚的に引き受けながら、山形は生成技術の進化がもたらす “自己の断片化” をも制作の中に取り込みます。

ビッグデータやAIによる画像生成が浸透した現在、あらゆるイメージは他のイメージの一部となりうる。その状況下で山形の作品は、自己と他者、オリジナルとコピーのあいだを往還しながら成立しているといえるでしょう。美的感性が再現可能な表現形式となりつつある今日において、山形は自身の記憶と結びついた「玩具のパーツ」をモチーフに、個人的記憶がいかにしてデータ化されうるか、また、その中にいかなる “オリジナリティ” が残存しうるのかを探ります。

本展では、異なる解像度を持つイメージのアッサンブラージュ作品、FPS視点を模したプレイアブルなゲーム作品、フルCGで構成された玩具の断片など、主に新作を中心に構成されます。それらは触覚的でありながら、同時に情報的なレイヤーを持ち、観者の記憶や経験を媒介して、デジタルイメージの “質感” を再考させるものとなるでしょう。

本展「Might Be Okay」は、イメージが生成と断片化を繰り返すデジタル時代における “視覚の生態系” への応答であり、そこにおいてなお個の記憶や感性がどのように残存しうるかを問う、山形一生の新たな試みです。山形の5年ぶりとなる個展「まぁ、いけるか（Might Be Okay)」に、どうぞご期待ください。

スケジュール

2025年11月21日(金)〜2025年12月13日(土)