nca | nichido contemporary artnca | nichido contemporary artは、ブラジル/ドイツ人アーティスト、ジャナイナ・チェッペによる新作個展、「Something
Like the Sun / 太陽のような何か」を開催いたします。チェッペは自身の体験やその地域に存在する神話を基に、自然と
生命の調和や生命の根源、人間の本質を探究しながらそれを絵画や写真、映像、立体で表現しています。ncaで6回目の個
展となる本展では、チェッペの良く知られている大規模なペインティングから、最も小さなキャンバスを用いた繊細な作
品群まで、本展のために制作された最新作のペインティングを発表いたします。
チェッペのこれまでの作品はカゼイン、水彩、色鉛筆、クレヨンなどの素材が使われ、絵画の構成に繊細な流動性と透明
感を与えていましたが、本展の新作では、油彩とともにオイルスティックを頻繁に取り入れています。油絵具の効果を残
しつつもキャンバスにそれを深く刻み込むことで、リズミカルでジャズのような熱い要素が視界に広がります。オイルス
ティックが筆よりも太く、より鋭い痕跡を絵画に残すことが知られているのであれば、抽象的なシナリオや密度の高い風
景画を描くための強力なツールとして、また私たちが名もない動物を見つめているのか、あるいはさらに、世界中のどこ
か遠い洞窟にある古代岩絵を見ているのか、というように観る者の視覚を揺さぶる時にもその素材が有効であることが分
かります。チェッペの絵画の比類ない側面は、抽象や具象といった従来のカテゴリーを私たちがもはや記憶することさえ
できない時代へと遡るような探求心と成熟度を示しています。チェッペの作品がさまざまなシナリオやキャラクター、そ
の他多くの可能性を示唆する表面的なものだけではなく、新しい領域へと私たちを誘い、現代の私たちをとりまく多くの
混乱や曖昧さによって「見る」行為を制限されることのない、どこかユートピア的な時間 (できれば近い未来)に連れて行
ってくれるのです。見るという行為が、理解するという行為のすぐそばにあり、もしかしたら言語による表現に先行する
ような時代へ、作家は私たちを導いてくれるのかもしれません。その結果は間違いなく、絵画の耐久性と力への賛美とな
るはずです。チェッペの新作は、この古き良きメディア(人類史上最も古い芸術様式のひとつ)がすぐになくなることは
ないということを、確固たるかたちで私たちに思い起こさせてくれるのです。―願わくは、これから先もずっと…ヴィクトル・ゴルグーリョ (キュレーター / ライター)
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