[画像: まじろぎ 1, 2024 ©︎ 2024 Junko Oki]

沖潤子 「約束」

KOSAKU KANECHIKA
5月25日終了

アーティスト

沖潤子
KOSAKU KANECHIKAでは、2024年4月26日から5月25日まで、沖潤子展「約束」を開催いたします。

沖潤子は、古い布や道具が経てきた時間、またその物語の積み重なりに、刺繍と彼女自身の時間の堆積を刻み込み、紡ぎ上げることで、新たな生と偶然性を孕んだ作品を発表してきました。山口県立萩美術館・浦上記念館で2020年から1年間展示された個展「anthology」では、全国から寄せられた7,000個あまりの糸巻きを用い、新たに紡ぎ生まれたインスタレーション作品を展示。その後KOSAKU KANECHIKAで開催した個展「よびつぎ」では、「anthology」の出展作品に手を入れ直し、展示しました。
そこには新旧の時間が抱擁し合っている、そう沖は言います。存在してきたすべてのもの、過ぎ去ったが確かにあった時間。いくつもの時間の層を重ねることで、違う風景を見つけるということが沖の制作の核にあります。
またその風景とは、作り手の意思とは無関係に作品から現出するものだと沖はとらえています。このことは、2022年9月から翌年1月まで神奈川県立近代美術館で開催した個展「さらけでるもの」というタイトルにも表現されています。

ひと針ひと針、とにかく針で糸を刺し続けることで沖の制作は進んでいきます。そのプロセスにおいて糸はもつれ塊となり、それを沖は解かずにそのまま縫い付けたりします。緻密で静的なイメージのある「刺繍」という枠には到底収まらない彼女の作品は、緊張感とダイナミズムを孕みます。それは縫い付けられた糸や布が意志をもつに至り、制作者である沖とせめぎあっているようにも想像することができます。それは、「勉強した結果ではなく、今までの人生に積み重なったもののなかから出てくる」という沖の言葉が示唆する通り、物質のもつ真実と、作家の真実、そして時間が混ざりあって生まれる世界観だということができるでしょう。それを沖は、「約束」という言葉で言い表しているのかもしれません。

本展では新作8点を展示します。

スケジュール

開催中

2024年4月26日(金)〜2024年5月25日(土)あと23日

開館情報

時間
11:0018:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日

オープニングパーティー 2024年4月26日(金) 17:00 から 19:00 まで

入場料無料
会場KOSAKU KANECHIKA
http://kosakukanechika.com/
住所〒140-0002 東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex 5F
アクセス東京モノレール・りんかい線天王洲アイル駅より徒歩8分、JR品川駅港南口3番乗り場より都営バス(八潮パークタウン行き、品91)「天王洲橋」下車徒歩3分
電話番号03-6712-3346
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