海岸和輝「Overlap」

あと3日で開催

アーティスト

海岸和輝

海岸和輝（うみぎしかずき）は、大学卒業後に10年以上のブランクを経て、5年前から制作を再開しました。「線を描いては消す」という行為こそ絵画の根幹であり、それだけで絵画を作ることができるのではないかという思いで始めたドローイングの中で、昔から落書きで描いてきた“鳥”の形が自然と浮かび上がり、主要なモチーフとなっていきました。大学では絵画を学び、卒業後はグラフィックデザイナーとして働いていたバックグラウンドから、デジタルで下絵を作り、それをアクリル絵具でキャンバス（またはパネル）へと置き換える方法で制作しています。興味の中心にあるのは、画面の中で色や形が重なったときに生じる“知覚的な効果”です。色同士がどう見え方を変えるか、輪郭がどのように相互に作用するか、レイヤー構造がどんな奥行きをつくるか、そうした視覚的な関係を検証するため、四角いキャンバスだけではなくデジタルの切り抜きのような印象を持つシェイプドキャンバスを用いています。今回の展示では、右上へ向かう“鳥”のイメージを中心に構成しました。長く描き続けてきたこの形を軸に、線を重ね、色を重ねる中で生まれる視覚的な重なりを提示したいと考えています。

スケジュール

2025年12月20日(土)〜2025年12月28日(日)