中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館本展では、旭川市出身で、現在上富良野町にアトリエを構えて制作活動を続ける彫刻家・山谷圭司(やまやけいじ)と、同じ上富良野町を拠点に活動する写真家・基敦(もといあつし)によるこだわりの作品世界をご紹介いたします。
山谷圭司は旭川市に生まれ、武蔵野美術大学彫刻科卒業後、ミュンヘン造形芸術大学(L.コルンブルスト教室)で彫刻を学び、国内外で広く活動を行ってきた彫刻家です。主に石を素材とした作品を制作しており、旭川市内では《塞の石組み》と《三つの柱二つの門一つの場》、《重さのロンド》の3点が野外彫刻として設置され、市民に親しまれています。
基敦は、彫刻家である基俊太郎を父に持つ写真家で、これまで一貫してゼラチンシルバープリント(銀塩写真)にこだわり、独自の視点で制作を続けています。彫刻作品の写真を手掛けることも多く、基の彫刻写真は、記録写真や資料写真とは異なり、基自身が感じた「彫刻的感動」を与える一瞬を切り取ったものとなっています。
二人は「石彫」と「銀塩写真」というアナログな技法にこだわって制作活動を続けています。その一貫した姿勢からは、デジタルでは表現しきれない芸術世界を感じることができます。
歴史を振り返れば、中原悌二郎らが活躍した明治時代から、芸術家たちは写真というメディアを介して、彫刻作品と出会い、心を動かされてきた背景があります。
山谷圭司の彫刻家としての歩みを振り返り、過去の未発表作品や新作を含む彫刻作品をご覧いただくとともに、基敦による写真を通じて、野外彫刻を含む様々な彫刻作品に出会い、二人ならではの多角的な視点で彫刻世界に親しみ、二人の作品が織りなす、静かな対話を感じてください。
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