金は、「多様であることは普遍である」という考えを根幹に置きながら制作を続けてきました。自身のルーツである在日コリアンの「学校」や「家族」というコミュニティにいる人々を追った《sweet hours》、《SAIESO: between Two Koreas and Japan》をはじめ、自身の結婚式のパフォーマンス写真と映像で構成される《The Real Wedding Ceremony》では、フィクションの要素を盛り込むことで伝統や儀式とは何なのか、示唆的に疑問を投げかけ、家族の拡張を模索した作品を制作しました。こうした複数の文化、国籍の狭間に生きる人々を追いながら、多様な「個」の日常や記憶、歴史、伝統、共同体、民族、家族などをテーマにしながら、それぞれの「平穏な日常」を描き、その多様性を表現してきました。
また、2021年に当ギャラリーで発表した《Ari, A letter from Seongbuk-dong》は、TOKAS本郷 OPEN SITE 6での展示 『House to Home』と同時開催され、移りゆく韓国ソウル市の城北洞のまちの景色と世代を超え語り合われる「家族」や「伝統」というテーマは、金が長年追求してきたものを、目まぐるしく変化してきた東京のまちを繋ぐように展示し、高い評価を受けました。本展では、2014年デュッセルドルフ市(ドイツ)が運営するアーティスト・イン・レジデンシーで滞在しながら制作した在独韓国人とドイツ移民に焦点を当てた《Between Breads and Noodles》のシリーズを展示いたします。
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