大丸東京店10階 ART GALLERYアーティスト
穴山文香、今中健太、岩崎奏波、神出謙、Kamerian.、熊谷卓哉、KOTARO YAMADA、サルチョード・イル、多賀直、中畑良孝、ナガモトマイ、HITOMI NARIAI、藤城嘘、Frank Jimin Hopp
大丸東京店10階ART GALLERYでは、3月11日(水)から24日(火)の期間に、「KNOW-MAD TOY」を開催します。本企画は大阪心斎橋にある気鋭ギャラリーMarco Gallery と大丸東京店のコラボレーションのもと開催します。
「架空の玩具屋さん」と題した本展では、展示において説明や意味づけを先行させるのではなく、直感的にふれること、身体で感じることを大切にしています。玩具屋という空間がそうであるように、目にした瞬間、理由もなく惹かれ、思わず手を伸ばしたくなるような感覚——そのような体験の導線が、ひとつの入り口になると考えています。
いまの社会では、物事に意味を求めすぎるあまり、「信じる」という行為そのものが難しくなっているようにも感じます。信じることが、説明によってではなく、共鳴や余白、沈黙のうちにこそ芽生えるものだとすれば、私たちはその感覚からずいぶん遠ざかってしまっているのかもしれません。だからこそ、まずは言葉を手放して遊んでみよう——そんなささやかな問いかけを、この展覧会の根に据えています。わからないままに何かを楽しむということ、それ自体が、いまの時代における小さな“信じる”行為なのかもしれません。
かつて玩具は、ただの遊具ではありませんでした。人類のさまざまな文化において、土偶や人形、ミニチュアや仮面といったものは、神や見えない存在とつながるための道具として使われてきました。そこには、説明を超えた何かを信じる態度が確かに宿っていたのです。玩具とは、意味のないものではなく、むしろ世界と関わるための最初の言葉以前のメディアだったのではないか。そして遊びとは、言葉にならないまま交わされる、もっとも原初的なコミュニケーションなのではないか。本展は、そのような“あそび”の中に、静かな信と知の可能性を見出そうとする試みです。ことばを超えて、ふれること。わからないまま、楽しむこと。そして、意味ではなく、空気や気配を信じてみること。そんなやわらかい場が、この空想の玩具屋を通して立ち現れてくれることを願っています。
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