「京都工芸繊維大学―近代京都の蚕業と染織―」

京都工芸繊維大学 美術工芸資料館
1月13日開始
明治32年(1899)に、京都蚕業講習所が、明治政府の重要な産業政策のひとつであった蚕業研究における西日本の拠点となるべく設置されました。京都工芸繊維大学の「繊維」のルーツです。また、明治35年には、京都の伝統工芸の近代化を理論的・学術的にバックアップする目的で京都高等工芸学校が開校します。これは「工芸」のルーツです。この両者は合体して、昭和24年(1949)に京都工芸繊維大学となります。
今回の展覧会は、京都蚕業講習所と京都高等工芸学校というふたつのルーツをもつ本学が、京都の近代化にどのような役割を果たしたかという点について、繊維(糸と布)を題材として考えようとするものです。経糸と緯糸により布ができあがるように、このふたつの前身校は、それぞれが京都工芸繊維大学の重要な基幹を形成しています。その歴史を「モノ」を通して検証してゆきたいと思います。
序章(附属図書館)では、大学史資料により本学の歴史を辿り、同時に、明治時代に輸入された、蚕についての海外の新知識を伝える貴重な図書類も展示します。美術工芸資料館では、第1章として、明治時代に海外から取り寄せた蚕糸資料の掛図や講義で使用されたと考えられる図表や地図といった教材により、初期の蚕業教育の様相を再現的に示します。第2章では、初期の蚕業教育で使用された器具、道具類を公開します。そして、第3章では、京都高等工芸学校で収集された染織見本や講義で用いられたガラススライド、さらには、京都高等工芸学校色染科の教員による制作物を展示します。これらの資料類により、京都蚕業講習所・京都高等工芸学校が、京都の、そして日本の近代化に果たした役割を明らかにしたいと考えています。

会場: 1階

[関連イベント]
京都工芸繊維大学繊維アーカイブ作成プロジェクト企画 第3回シンポジウム「京都工芸繊維大学―近代京都の蚕業と染織―」
日時: 2月21日(土)13:00~17:00
会場: 京都工芸繊維大学60周年記念館
入場料: 無料(申込不要)
登壇者: 齊藤有里加(東京農工大学科学博物館 学芸員・特任助教)、長岡純治(京都工芸繊維大学応用生物学系 准教授)、北野裕子(龍谷大学・京都女子大学 非常勤講師)、生田ゆき(文化庁文化財第一課 文化財調査官)、並木誠士(京都工芸繊維大学美術工芸資料館 特定教授)

スケジュール

2026年1月13日(火)〜2026年3月7日(土)

開館情報

時間
10:0017:00
2月21日は18:00まで
休館日
日曜日、祝日
1月17日、2月25日、2月26日は休館
入場料一般 200円、大学生 150円、高校生以下・障害者手帳提示と付き添い1名・大学コンソーシアム京都に加盟する大学の学生 無料
展覧会URLhttps://www.museum.kit.ac.jp/20260113k.html
会場京都工芸繊維大学 美術工芸資料館
https://www.museum.kit.ac.jp/
住所〒606-8585 京都府京都市左京区松ヶ崎橋上町
アクセス地下鉄烏丸線松ヶ崎駅1番出口より徒歩7分、叡山本線一乗寺駅より徒歩15分
関連画像

各画像をタップすると拡大表示します

0件の投稿

すべて表示

まだコメントはありません