STANDING PINE 東京アーティスト
李禹煥、クロード・ヴィアラ、 ジャンフランコ・ザッペティーニ
STANDING PINEでは、2026年5月23日(土)より、李禹煥、クロード・ヴィアラ、 ジャンフランコ・ザッペティーニの3名によるグループ展を開催いたします。1960年代から70年代にかけて、前衛芸術は大きな転換期を迎え、各国で多様な美術動向が活発化しました。とりわけ1960年代以降、作品を完成されたイメージや形態としてのみ捉えるのではなく、素材、支持体、表面、行為、知覚、空間といった、その成立させる要素そのものに眼差しを向ける動きが広がります。そうした時代に生まれた問いを出発点として、 本展で紹介する李禹煥、クロード・ヴィアラ、ジャンフランコ・ザッペティーニは、それぞれ異なる文化的・地理的背景のもと、独自の方法でその問いに向き合い、固有の作品観と表現を築いてきました。
李禹煥は、もの派を代表する作家の一人として、その理論形成にも深く関わり、平面、立体、言説を横断しながら、ものと空間、身体の行為、知覚と世界との関係を問い続けてきました。本展で展示される《Correspondence》では、余白を湛えた画面に絵具の痕跡が置かれ、描く行為、画面、そしてそれを取り巻く空間との関係が静かに立ち上がります。 クロード・ヴィアラは、シュポール/シュルファスの中心的作家の一人として、木枠とカンヴァス、絵具に基づく絵画の制度と取り巻く制度的な面を問い直します。テント地や布といった支持体に反復的な形態を描くその作品は、絵画をイメージの再現としてではなく、色彩、素材、表面、空間の関係として開くものです。既成の矩形や木枠から離れた画面は、壁面にとどまる平面ではなく、空間へと広がる存在として現れます。分析絵画の文脈において、画面の構造、思考、制作プロセスの関係を探究してきたジャンフランコ・ザッペティーニは、「Tele Sovrapposte」シリーズにおいて、2Bグラファイトによる反復的なストロークを施した複数のカンヴァスを重ねることで、可視と不可視、存在と 不在、表面に現れるものとその背後にある構造との関係を提示しました。重ねられた層が部分的に隠されながらも互いに視覚的な影響を及ぼすその構造は、絵画の物質性と知覚のプロセスを静かに浮かび上がらせます。
本展では、同時代に生まれ、活動の場を異にしながらも、共通する問題意識のもとで独自の表現を展開してきた三者の作品が、ひとつの空間で響き合います。そこに生まれる静かな呼応と差異を、ぜひこの機会にご高覧ください。
まだコメントはありません