Otherwise Galleryhpgrp GALLERY TOKYOより、江頭誠個展「四角い花園」の開催をご案内申し上げます。
1986年に三重県で生まれ、2011年に多摩美術大学美術学部彫刻学科を卒業した江頭は、花柄やバラ模様の毛布を用いた作品を中心に制作しています。第18回岡本太郎現代芸術賞・特別賞や、SICF17グランプリ受賞、六本木アートナイトやBIWAKOビエンナーレなどのアートフェアへの参加や、美術館での展示など、着実にアーティストとしての実績を積みながらも、ミュージックビデオやファッションブランドのショートフィルムへアートワーク提供を行うなど、さまざまなフィールドで活動の場を広げています。
それほど遠くない時代まで日本の家庭で一般的であった花柄の毛布は、ある世代より前の人々にとってはごく日常的なアイテムとして現在も使われ続けています。戦後に発売された寝具に花柄が多かったのは、単に汚れが目立たないからという実用的な理由以外に、当時の日本における「西洋=高級」という認識に基づいていると言われています。贈答品として毛布の需要が多かった時代に、高級なイメージとしてロココ調のバラ模様があしらわれるようになりました。
高度経済成長を終え、西洋への憧れが薄れた日本のライフスタイルに合わせて家具や寝具がよりモダンでシンプルになった現在、花柄の毛布は時代遅れのアイテムとなりました。江頭も、特に意識することなく使っていた花柄の毛布を友人から「ダサい」と指摘されたことをきっかけに、その存在に意識を向け始めます。ここまで主張の強い模様がなぜ今まで目に入っていなかったのかという疑問と、毛布を持たせてくれた母親への想いが交差する不思議な感覚だったと言います。
また江頭は、ロココ調のバラ模様と毛布という組み合わせから、戦後の日本において「豊かさ」を軸として奇妙に発展した和洋折衷に興味を抱くようになります。日本の家にヨーロッパ的な要素を取り込んだ「洋間」や、アメリカの高級車に日本の伝統的な建築を乗せた「霊柩車」など、歴史を反映する日本独自の価値観を批評的に取り入れた作品を発表してきました。
hpgrp GALLERY TOKYOでは初となる本展では、第18回岡本太郎現代芸術賞で特別賞を受賞した作品「神宮寺宮型八棟造」を中心に、新作を発表いたします。
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