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吉岡雅哉 「コンビニ画五十六景 with 紋℃コレクション」

みんなのギャラリー
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アーティスト

吉岡雅哉
みんなのギャラリー(東京・上野)は、画家・吉岡雅哉による個展「コンビニ画五十六景 with 紋℃コレクション」を開催いたします。
本展では、郊外に佇むコンビニを描いた風景画シリーズ「コンビニ画五十六景」数十点に加え、AV監督・紋℃氏が所蔵する「西海岸」シリーズ6点を特別出展。開放的な真昼の砂浜で戯れる人びとと、どこにでもある日常的なコンビニ。誰も描くことのなかった対照的な2つの景色を通じて、絵画の射程を問いかけます。

吉岡雅哉は、日常の生活から見出した景色を長年にわたり絵画に描き続けてきました。本展では、吉岡が描いた数多くの景色の中でも対照的な二つのシリーズ『コンビニ画五十六景』と『西海岸』をご紹介します。

不特定な郊外のコンビニを描いた風景画シリーズ『コンビニ画五十六景』は、広めの駐車場におなじみの大衆車が並ぶ、どこにでもありそうなコンビニの景色を印象派のタッチで描き出した作品で、これまで絵画の景色として扱われてこなかった、日本のリアルな姿を映しています。日常の暮らしや文化を絵にする視点は、かつての浮世絵が担っていた役割を思わせます。20年前に「コンビニは絵になる」と直感し、以来モチーフとして繰り返し描き続けてきた作品は今や、社会の鏡として存在するコンビニを捉えた記録であり、人口減少や物価上昇によって起こる変化によっては、やがて消えていくかもしれない、ある限られた時代の歴史画となっていく可能性をも秘めた作品です。

本展ではさらに、コンビニとは対照的な、海辺の景色を舞台に、これ以上の開放感はないだろうとばかりに、男女が入り乱れる様子を描いたシリーズ『西海岸』をご紹介します。制作のきっかけは、吉岡が地元で目にした、ヌード写真がプリントされた外国製のライターだったといいます。春画が密室を舞台としたのに対し、外国の様子と思われるこのシリーズでは外の景色が選ばれているという対比関係が見て取れます。同シリーズはこれまで公開の機会が少なく、ときに公共性を理由とした制約や規制によって展示が見送られたこともありました。表現の規制は歴史的にも繰り返されてきたことですが、そうした状況に抗して、作品を支える理解者が存在することもまた事実で、今回の展示では、AV監督として数多くの映像作品を手がけてきた紋℃氏の協力により、同氏のコレクションから6点が特別出品され、『コンビニ画五十六景』と向かい合うことになりました。

郊外の静かな日常と開放的な西海岸、対照的な舞台を行き来する二つのシリーズは、吉岡が描く絵画の幅広さを浮き彫りにします。コンビニはこれまで誰も絵画のモチーフとして扱うことのなかった対象であり、西海岸は制約や規制の下に置かれてきた作品群です。その二つを並置することは容易ではありませんが、実現すればむしろ、絵画が取りうる領域の拡張を示す試みとなるでしょう。挑戦的な二つのシリーズでありながら、いずれも日常の景色を出発点としているため、私たちはその絵画の中に体験的な自分事を見いだすことになります。吉岡の描く土着的な絵画は、単なる表象にとどまらず、社会や文化、欲望といった私たちの現実を映し返す鏡であり続けるのです。

スケジュール

2025年11月20日(木)〜2025年12月14日(日)

開館情報

時間
12:0019:00
休館日
月曜日
入場料無料
展覧会URLhttps://www.minnanogallery.com/25-autumn-masaya-yoshioka
会場みんなのギャラリー
https://www.minnanogallery.com/
住所〒110-0015 ​東京都台東区東上野4-14-3 2F
アクセスJR上野駅入谷口より徒歩3分、東京メトロ銀座線稲荷町駅3番出口より徒歩5分
電話番号03-6268-9658
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