From the series, “The Tide’s Gift” 2025 | archival pigment print | © Mayumi Suzuki, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY
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KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHYは、2025年8月23日(土)より鈴木麻弓個展『The Tide’s Gift』を開催いたします。 宮城県女川町で代々営まれる写真館の3代目として生まれた鈴木麻弓は、写真と深い関わりを持ちながら育ち、写真が紡ぎ出す物語をとおし、表現による解放を信念に感じさせる作品を発表してきました。デビュー作である前作〈The Restoration Will〉は、東日本大震災で自身と家族に起こったできごとを静謐に受け止めながら前をみつめる姿に、強く心を揺さぶられる作品であり、二作目となる〈豊穣(HOJO)〉では、自身の高度不妊治療(IVF)の継続を断念する体験を基軸とする物語を紡ぎ、いずれのシリーズでもアルル国際写真祭に招聘されるなど、国内外での評価を高めている写真家です。 8年前から構想してきた三作目となる意欲作〈The Tide’s Gift〉は、シリーズ初期段階であることを自覚しながらも各段階で発表していくことを決意した壮大なシリーズであり、津波でいちど全てが一掃されてしまった鈴木の故郷の女川の街を、写真をつかって編み上げてゆく作品です。 故郷とは、誰もが抱いているはずのもので、世界中のどこにでもあるはずのもの。写真にしかなし得ない記録性の強さを見事に活かしながら、「いま」を大きく流れの真ん中に据えて、しかしそこに共に存在するいろいろな視点の過去を積層させることで、個人史を通し、様々な文化圏の老若男女すべての人々にも関わり得る物語となることでしょう。 本作は「T3 New Talent」ファイナリスト作品にも選出され、秋に開催されるT3フォトフェスティバル東京での作品展示と共に、海外巡回展も予定されています。各々が立っているその場所が、たくさんの人々の過去の記憶の上に成り立つことに想いを馳せさせ、いまいちど誠実に命を全うしていくことを喚起させられる作品の最新形に、是非ご期待ください。
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