ギャラリーコンセプト2119世紀パリ。オーギュスト・ロダンの高弟アントワーヌ・ブールデルのもとで学んだ彫刻家・佐藤玄々は、「汝の血を以って、汝が祖国の魂をつくれ」という師の言葉を胸に帰国し、日本彫刻史に揺るぎない足跡を残した。江戸・寛政期より続く仏像彩色師の名跡・萩原兵助家もまた、浄瑠璃寺国宝「吉祥天女像」の復元から日本橋三越本店「天女像」の彩色参与まで、時代の節目ごとに日本の美を色彩で支え続けてきた。その二つの血脈が結実したのが、本展の中心に立つ九世佐々木萩也(旧画号:佐々木あすか)である。玄々の血を引き継ぎ、幼少期より仏像彩色に携わって育った萩也は、麒麟・龍・動物をモチーフに圧倒的な色彩と躍動する筆致で独自の世界を確立。本展を機に九世を正式に襲名する。萩也の傍らに立つのは、七世・萩原兵助の娘婿として江戸彩色の奥義を受け継いだ八世・上野萩苑と、七世の次女として色彩の感性を育み60年以上描き続ける上野巴瑠容である。三人の作品はそれぞれ異なる表現を持ちながら、佐藤玄々、萩原兵助という二本の大河が流れ込んだ、同じ源を持つ。二世代の作品を通じ、二百年の系譜が一堂に会する。
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