終了した展覧会・イベントです
© Meriyasu Kataoka / courtesy of VOILLD

片岡メリヤス 「ハエごめんなさい」

VOILLD(ボイルド)
終了しました

アーティスト

片岡メリヤス
この度VOILLDでは、片岡メリヤスによる新作個展「ハエごめんなさい」を開催いたします。本展は2021年に開催された個展「eyes」に続く、VOILLDでは2年ぶり、6度目の新作展となります。

ファブリックを用いたぬいぐるみ作品を中心に、おもちゃや木、時には機械や陶器など、様々な素材を掛け合わせ多彩な表現で作品を制作している片岡メリヤス。ぬいぐるみだけにとどまらず、作品と自らによって演出される人形劇の開催や、ドローイング、彫刻作品の制作、異ジャンルのアーティストとのコラボレーションも行い、国内にとどまらず韓国、台湾などでも展示を行うなど、精力的に活動の幅を広げ続けています。片岡が作り上げる、ふわふわとして柔らかで、優しくかわいらしい表情をもった作品群は、一つ一つが個性的なキャラクターを持っており、まるで生きているような生命力やぬくもりと、それぞれに強い意志を感じさせます。大人になりいつの間にか忘れてしまっていた、子供の頃に夢中になっていた遊びや夢を描く楽しさが、片岡メリヤスにより命が吹き込まれた作品によって懐かしい感覚として呼び起こされるかのようでもあります。その作品群は「ぬいぐるみ」という概念を超えて、世代と共に変化していってしまう、私たち自身への興味の対象や、物への愛着に対する想いに訴えかけてくると共に、忘れていた感情や大切にしていた時間に、改めて目を向ける機会を与えてくれるのです。

「ハエごめんなさい」と題された本展では、片岡メリヤス自身の原点に深く潜り込み、自身の創作行為とその原動力に改めて向き合っています。幼少期に抱いた純粋かつ無意識な衝動は、大人になる過程で私たちの記憶の底に沈んでしまいがちですが、片岡はその忘れられた感覚を丁寧に掘り起こし、問い直すことを試みました。自身の表現行為がもたらす内面的な葛藤や矛盾を通じて、アートという領域そのものを再考し、私たちに新たな視点を提示しています。日常の中で埋もれてしまった残酷さと純粋さの境界線、その曖昧で繊細な領域を丁寧に探求した作品群は、観る者にとっても自己の深部に触れる体験を促すものとなるかもしれません。幼少期の記憶に潜む衝動や葛藤に静かに光をあて、自己の内奥やアートの存在意義と向き合う片岡のまなざしは、無垢な感覚と対話するように素材と向き合いながら、静かな反復のなかで記憶や感情の断片をつなぎ合わせていきます。そうした内なる衝動から生まれた作品群は、私たちの想像をはるかに超えるような心揺れる驚きと出会いをもたらしてくれるのです。

片岡メリヤスの創作の根源にある動機や葛藤をたどり、表現の本質に迫る本展。会場では50点におよぶ立体作品を通して、その多層的な作品世界をご紹介いたします。是非ご高覧いただければ幸いです。

スケジュール

2025年5月30日(金)〜2025年6月29日(日)

開館情報

時間
12:0018:00
休館日
月曜日、火曜日
入場料無料
展覧会URLhttps://www.voilld.com/post/784057925056528384/meriyasu2025
会場VOILLD(ボイルド)
http://www.voilld.com/
住所〒141-0022 東京都品川区東五反田3-17-4 1F
アクセス都営浅草線五反田駅A6出口より徒歩4分、JR山手線・東急池上線五反田駅より徒歩7分
電話番号03-6416-3972
関連画像

各画像をタップすると拡大表示します

0件の投稿

すべて表示

まだコメントはありません