何必館・京都現代美術館マイケル・ケンナはアメリカを拠点に、世界を旅しながら撮影を続ける写真家 です。イギリスに生まれ、ロンドン芸術学校を卒業後渡米、写真家としての活動を始めます。訪れた国は世界40ヵ国以上に及び、開催された展覧会は500を超え、現代を代表する写真家の一人として知られています。人影のない霧の立つ早朝、静まり返った夜の時間、写真家はカメラの露光時間を利用して、微細な光をゆっくりと積み重ね、日常とは異なる柔らかな情景 をフィルムにおさめます。また、同じ場所へ何度も訪れ撮影するプロセスにお いて、異国の地における旅の記憶としてイメージを留めます。彼が「絶望的な美しさ」と敬愛する北海道においては、屈斜路湖畔にある一本のミズナラの老木に魅了され、伐採されるまでの7年の間繰り返し訪れ、地域の住民からは「ケンナの木」と呼ばれ親しまれました。「水墨画の精神性に近く、視覚的な俳句のようなものだ」と語るマイケル・ ケンナの作品には、大地、海、樹木、建造物、そのとりまく空間に写真家の眼差しが息づいているようです。本展では、50年に及ぶ旅の軌跡を、厳選されたサイン入りオリジナルプリント約60点で構成いたします。
まだコメントはありません