黄金崎クリスタルパーク ガラスミュージアム井田未乃(1969~2023)は、西伊豆町在住のガラス作家です。2001年より西伊豆町(当時は賀茂村)に辻晋吾(1959~)と共にガラス工房を構え、吹きガラスを中心とする技法で、主に器や器型のオブジェなどを制作していました。やがて、自作した多層の色ガラスを、サンドブラストやリューターで削る技法にも本格的に着手するようになります。
こうした色ガラスを削ってつくられる作品の多くは、井田が愛した身近な草花がモチーフになっています。それらは、ホットワーク中心の頃と比較して、より緻密で具象的な表現へと変化しました。その一方で、抽象的な表現が主体であった初期の頃から晩年に至るまで、色ガラスの色調に対する探求と情熱は一貫して変わることはありませんでした。様々な色が重なり合い交錯して生み出されるガラスの表現は、彼女の真骨頂とも言うべきものです。
更に、個人の創作活動の一方で、井田は、町が掲げる「ガラス文化の里づくり」事業において、西伊豆町のガラス作家としての役割も果たしてきました。町内の他のガラス作家たちと共に、展示会に出品したり、ガラスのイベントを企画・実施したりと、そのような活動をとおして、町の振興や内外の交流にも積極的に関わってきました。
没後2年を経たこの機会に、ガラス作家井田未乃の創作の軌跡を辿りながら、彼女が残した作品の数々をご紹介いたします。
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