福田美術館おかげさまで、京都・嵐山の福田美術館も10月1日で開館5周年を迎えることとなりました。これを節目として、さらに多くの方に気軽に日本美術に触れていただけるように努力を重ねてまいります。
5周年を記念して特別開催するのは、略称「若冲激レア展」。世界初公開となる伊藤若冲《果蔬図巻(かそずかん)》を、福田美術館が所蔵する若冲の作品約30点と共にお披露目します。
《果蔬図巻》は寛政3年(1791)、若冲が76歳の時に描かれた全長3メートル余りの大作で、若冲ならではの美しい色彩を用いてさまざまな野菜や果物が描かれた巻物です。70代で色絵を描いた例は少なく、重要文化財に指定されている「菜蟲譜(さいちゅうふ)」(佐野市立吉澤記念美術館所蔵・重要文化財)の前年に描かれていることから、今後若冲に関する研究を進める上で大きな意味を持っていると言えるでしょう。
また、若冲と深い親交を持っていた相国寺の僧・梅荘顕常(大典)(1719-1801)の直筆による跋文(ばつぶん)が、巻物の最後に添えられており、《果蔬図巻》の価値をより高めています。大典は本作を絶賛すると共に、依頼者や若冲との交流についても述べており、史料としても大変貴重です。
本展覧会では《果蔬図巻》に加え、当館が所蔵する若冲の作品約30点を一挙公開。現存する若冲の作品の中で最も若い時期に描かれたとされる《蕪に双鶏図》や、大典と共に淀から大阪へ旅をした時の思い出を元に制作された版画《乗興舟》も展示。また、若冲が影響を受けた白隠禅師や中国清の画家沈 南蘋、相国寺の僧・梅荘顕常(大典)をはじめとする友人たちの作品も併せて展示することで、未だ謎が多い若冲の人生を垣間見るような構成となっています。この秋は、紅葉の嵐山で若冲にどっぷり浸ってみませんか。
※なお、本展では殆どの作品が通期展示となっており、一部の屏風作品のみ右隻・左隻の入れ替えを行う予定です。
前期:10月12日(土)~12月2日(月)
後期:12月4日(水)~1月19日(日)
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