Yu Harada須藤美沙は2005 年に埼⽟⼤学教育学部を卒業し、2007年に同⼤学院を修了しました。
2014 年からは、宇宙の画像や天⽂学的モチーフをもとに、遠い宇宙空間を表現する作品を制作しています。紙に⼩さな⽳をあけ、光をあてることや透過させることで、星々や宇宙の光を可視化する独⾃の⼿法を⽤いています。
本展では、「⽳」という形態を通して、宇宙の広がりと⾃⾝の存在を感じられる空間を構成しています。鑑賞者は円形の⽳を覗くことで、遠い銀河から太陽、そして⾃分の内⾯へと意識を巡らせる体験ができます。
会場では、渦巻銀河や星団、惑星などが⽳の向こうに現れ、奥に進むと2025年に極⼤期を迎える太陽の姿が⽰されます。NASAの観測画像をもとに、プラズマや磁⼒線の動きを表現しています。光に導かれながら進む構成により、鑑賞者は太陽の細部へと近づいていきます。
須藤は研究者から、太陽には明確な境界がなく、太陽⾵が空間に広がっていることを知り、太陽を「外側から⾒る存在」ではなく「⾃分とつながる存在」として感じるようになりました。
紙に⽳をあける⾏為は、宇宙のスケールと向き合いながら、⾃⾝の感覚や距離感を変化させます。⼩さな⽳から家や⼭、銀河へとつながるイメージを抱くことで、私たちは⾃分の⼩ささと宇宙の⼤きさを往還する感覚を得られます。⼩さな⽳が⽣み出す世界は、壮⼤な宇宙へと広がり、普段意識しない「⾒えないもの」の存在を感じさせます。宇宙の動きを意識することで、⾒えない流れの中に⾃分がいることに気づき、世界の奥⾏きや広がりを感じることができます。
本展は、そのような感覚の旅へ鑑賞者を誘います。
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