一宮市三岸節子記念美術館中谷ミユキ(1900-1977)は、三岸節子(1905-1999)と同時代に生きた、広島県出身の女性洋画家です。共立女子専門学校卒業後、病気をきっかけに30歳になってから洋画の道に進み、習い始めて数カ月で1930(昭和5)年の第11回帝展に「静物」を初出品、初入選を果たしました。以降、帝展・新文展・光風会に出品を重ね、実力を認められていきます。戦時中の1943(同18)年には、長谷川春子(1895-1967)らとともに女流美術家奉公隊に加わり、大作の制作にも参加しました。戦後は1946(同21)年に三岸節子らとともに女流画家協会を創設し、後に節子が退会してからも中心的な存在として同会を牽引し続けました。また、二紀会・十一会でも活躍し、きらめくような色彩の静物画を生み出していきました。
本展では、広島県内の複数の個人宅で保管されてきた初期から晩年までの静物画を中心に、稀少な戦中の作《勝利の少年兵》(1944年、個人蔵)等油彩画のほか、書簡や女流美術家奉公隊の資料等も展示します。戦前から戦後の揺れ動く時代を画家として生き、病を得ながらも絵筆を握り続け、静物画を描くことに情熱を燃やした中谷ミユキの没後初の本格的な回顧展です。
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