「神話、寓意、祝祭——ルネサンスからバロックにおけるイタリア宮廷と版画」

国立西洋美術館
6月30日開始
ルネサンス期のイタリアでは、古典古代への関心の高まりと人文主義の広がりを背景に、ギリシア・ローマ神話の神々のイメージが復活し、宮廷文化のなかで多彩に表現されるようになりました。これらの図像は人文主義的な古典解釈のもと寓意として読み替えられ、とりわけ宮廷祝祭という儀礼的空間において政治的・象徴的役割を担うようになります。本展では、ルネサンスからバロック期に制作された神話や寓意、宮廷祝祭のイメージを、当館所蔵の約50点の版画作品を通して辿ります。

15世紀後半、イタリアにおいて銅版画の制作が本格化すると、古代の神々や象徴体系に由来する図像も主題として取り入れられ、流通するようになりました。16世紀にはローマを中心に、ラファエロらの作品に基づく複製版画が盛んに制作され、マルカントニオ・ライモンディをはじめとする版画家が活躍します。これらの版画の多くは、神話や寓意の解読を前提とし、人文主義的素養を備えた鑑賞者や収集家を主な対象としていました。

同時期には、邸宅装飾の図案を示す装飾版画が広く流通し、芸術家や職人の視覚資料として用いられます。さらに、宮廷祝祭を記録する出版物においても、版画は重要な役割を果たしました。とりわけフィレンツェのメディチ宮廷では、君主像や紋章、神話や寓意が組み合わされた祝祭の情景が版画化され、華麗な宮廷文化や都市の活気を伝えるとともに、君主を称揚するメッセージを他都市の宮廷へと広く伝える役割を担いました。

本展では、初期銅版画の古代風図像や、古代彫刻に学んだマンテーニャの造形に始まり、ローマやマントヴァにおいて展開した複製版画、装飾文様や工芸品の図案、ジャック・カロら宮廷版画家による祝祭の描写まで、イタリア宮廷文化の知的・美的潮流のなかで生み出された世俗的イメージを紹介します。これらの作品群を通して、神話、寓意、祝祭が相互に結びつきながら展開する様相をご覧ください。

スケジュール

2026年6月30日(火)〜2026年10月12日(月)

開館情報

時間
9:3017:30
金曜日・土曜日は20:00まで
※入館は閉館の30分前まで
休館日
月曜日
7月21日、9月24日〜30日は休館
7月20日、8月10日、9月21日、10月12日は開館
入場料一般 500円、大学生 250円、高校生以下及び18歳未満・65歳以上・障害者手帳提示と付き添い1名 無料
展覧会URLhttps://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2026italy.html
会場国立西洋美術館
https://www.nmwa.go.jp/
住所〒110-0007 東京都台東区上野公園7-7
アクセスJR上野駅公園口より徒歩1分、京成線京成上野駅正面口より徒歩7分
電話番号050-5541-8600 (ハローダイヤル)
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