GALLERY ROOM・Aアート・コミュニケーションプラットフォーム「ArtSticker」が運営するコマーシャルギャラリー、GALLERY ROOM・Aでは、2026年5月30日(土)より、アーティスト・坂本 那々莉による新作個展「“いつまでも幸せに暮らしました”」を開催いたします。
本展は、坂本にとって、海外留学を前にした重要な転機に位置づけられる国内最後の個展となります。
坂本は、映画や舞台といったフィクションの世界に登場する女性像を参照しながら、社会が提示してきた「幸福」や「愛」のイメージを問い直す絵画制作を行ってきました。カラフルで演劇的な画面には、銀幕のヒロインを想起させる人物像や舞台装置のような空間が描かれ、現実と幻想、憧憬と違和感とが交錯します。作家にとって絵画とは、理想の自己像を単なる空想として消費するのではなく、物質として定着させることで、現実を生き抜くための肯定の装置でもあります。
本展では、これまで描いてきた映画のエンディングに象徴される「ハッピーエンド」という概念を起点に、その眼差しをさらに内側へと深めています。
自身のアーティストとしての根幹にある「フィクションと現実の交錯」というテーマを地平に置きながら、今回はじめて、社会が提示する「幸福のパッケージ」としての愛や結婚という、よりパーソナルかつ普遍的な問いへと踏み出しました。これまで外部の物語や役割として描かれてきた「幸福」のイメージは、本展において作家自身の実感や揺らぎを伴う主題へと転換され、理想として語られる幸福と、個人が経験する現実とのあいだに生じる距離や違和感が、より切実な視点から提示されます。
映画的イメージを媒介に、現代における愛と自己の輪郭を見つめ直す本展を、ぜひご高覧ください。
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