「棒と人との新しい関係展 | 道具と人との新しい関係展 No.8」

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アーティスト

大江孝明 + 研究参加学生

京都芸術大学プロダクトデザイン学科
大江孝明教授と、彼が主導する研究に参加する学生達の制作過程を成果物とともに公開する展示企画です。

大江の研究手法の一つに、人と道具の関係性を探ることがあります。それは、ある目的で生まれた道具が、時代を経てもなお生まれた当時と同じ関係を人と保っていることへの問いです。社会や生活の変化に応じて、道具の役割も再定義が可能でです。そして、長く使われてきた道具には歴史や発展の経緯が内在しているのも興味深い点です。そうした背景を活かしたデザインは、新たな道具にはない親しみや物語性をもたらし、人間性を保つことや社会を良い方向へ動かす力を持ちます。その力の源は、道具が本来持っている前提を活かすことで生まれる普遍性と、それを覆すことで生まれる創造性のように思えます。

今回のテーマは、棒です。”棒ハンティング”のリサーチを行った際、棒は我々が意識が出来ないほど多くの道具の一部として身の回りに溢れている一方で、現代では単体で使用されることは稀だと分かりました。大江は原始時代に思いをはせ、人が木の枝を手にした瞬間、棒という道具が誕生したのではないかと考察します。石は手に取っても石なのに、枝が棒になるとしたら面白いです。こうした様々な視点を学生と共有し、共に探究する中で、自身の研究手法が次世代に継承されてゆくと考えます。

道具と人との新しい関係性を探し続けたデザインの成果、ご高覧を頂ければ幸いです。

スケジュール

2025年6月10日(火)〜2025年6月22日(日)