終了した展覧会・イベントです

「Oozing Point -滲み出る地点-」

旧硫黄島出張所
終了しました

アーティスト

イタイミナコ、坂口佳奈、肥後亮祐、二木詩織、友枝望
みしまARTログは鹿児島の離島「三島村硫黄島(いおうじま)」を舞台に、美術家が島民共同で硫黄島の特徴を掘り起こし、その魅力や豊かな歴史性を島内外に広めるとともに、新たな美術表現の実験の場として機能するアートプロジェクトとして2022年より活動を開始しました。

鹿児島港からフェリーで約4時間の距離に位置する硫黄島は、鬼界カルデラの外輪山の一部でこれまで多くの地質学者が地質研究のために来島しています。活火山によって島の海岸線は緑色や赤色の温泉に囲まれ、他の島に類を見ない景色と言えます。歴史的には僧「俊寛」の流刑地として平家物語に登場し、平清盛の孫である安徳帝が逃亡した伝説も残っています。戦後はアメリカに行政区(旧十島村)が分割され、硫黄島・竹島・黒島の3島による三島村が誕生しました。また、小笠原諸島にある太平洋戦争の戦地である硫黄島(いおうとう)と誤解を招きやすい名称でもあります。ここ硫黄島では、都市的な日常生活から切り離され、地に生かされ自然と共生することを真に感じることができるかもしれません。

我々の暮らす地球は、太古よりマントルの対流で地殻を休みなく動かし、さながら一つの生命体のように絶え間なく活動してきました。展覧会名にある"Oozing"とは毛細血管性出血を意味し、血液が滲み出すことを意味します。硫黄岳から吹き上がる熱い火山性ガスは人体が呼吸しているようでもあり、滲み出る温泉と鉄分は代謝による排泄物や血液のようにも見えます。硫黄島での日常は、こうした地球の活動を日常生活を通して直に感じられるものとなっています。この展覧会では、硫黄島という名称の多重性、地域慣習や儀礼、新たな景色の捉え方、時間感覚と距離、戦争の記憶などをテーマに構成されます。この地の特質を汲む実験的な表現は、私たちの想像力をより深く刺激する機会となるでしょう。

会場:三島開発総合センター、旧硫黄島出張所、ほか

スケジュール

2023年10月13日(金)〜2023年10月29日(日)

開館情報

時間
12:0017:00
入場料1000円(前売り 500円)※三島村住民は無料
展覧会URLhttps://oozingpoint.nozomitomoeda.net/
会場旧硫黄島出張所
住所〒890-0901 鹿児島県鹿児島郡三島村硫黄島85
アクセス鹿児島港南埠頭より「フェリーみしま」(約4時間)硫黄島港で下船徒歩2分
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