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「アウトサイド」
「アウトサイド」
海浜あみだ湯
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12月16日終了
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アーティスト
山本基、七尾旅人、仮( )-かりかっこ-、宮崎竜成、大和楓、池田杏莉
展覧会「アウトサイド」は、能登半島地震で被災した建物の「能登瓦」を救出・保管してきた一般社団法人瓦バンク(代表理事:森山茂雄)が主催し、元国立工芸館特定研究員の石川嵩紘が企画を担当する。
瓦バンクは、坂茂建築設計および坂氏が代表を務めるボランタリー・アーキテクツ・ネットワークと協働しながら、震災後から約1年5カ月の間に2万枚もの能登瓦をレスキューしてきた。現在は、回収した瓦を新しい建物に再利用するだけでなく、能登の文化や産業の歩みを象徴する素材として位置づけ、その中に新たな価値を見出そうとしている。その活動の一環として、本展「アウトサイド」を開催する。
展題の「アウトサイド」には、複数の意味が込められている。まず、小松市を拠点とする瓦バンクや金沢市に暮らす石川は、ともに被災者ではなく、あくまで「外部」の立場から震災と向き合っているという点である。部外者として何を見つめ、どのように関わるべきか。その問いは、被災地で瓦のレスキュー活動を続けてきた瓦バンクにとって重要なテーマとなっている。次に、アウトサイドは地理的な意味も持つ。珠洲市は石川県の北端に位置し、中心都市から距離を置いた土地である。その場所で営まれる人々の日常や、地方からの発信に目を向けることも、本展の趣旨のひとつである。さらに、瓦という素材が屋外に設置され、風雨にさらされながら地域の風景を形づくってきた存在であることも、アウトサイドという言葉とリンクしている。
これらの視点を踏まえ、本展では地域の産業としての能登瓦の歴史に光を当てる。能登瓦は、かつて能登で採取された土を用い、地元の製瓦所で生産されていた。やがてその名は広く知られるようになり、建築業界では黒い瓦を「能登瓦」と総称するまでになった。厚みのある黒い釉薬が施された瓦は能登の風物詩でもあり、塩害や凍害が発生しやすい気候に適した建材として重宝された。しかし、高度経済成長期からバブル期の終焉にかけて製造は次第に衰退し、石川県内では2023年まで生産が続いたものの、現在はその製造が途絶えている。
展覧会には6人の作家が参加し、能登瓦の変遷や素材に注目しながら、土地と人との関わりを見つめ直す。
本展の企画者である石川は、繰り返し被災地に足を運ぶなかで、震災後の状況を知るとともに、過疎化や高齢化が進む地域社会の現状を目にしてきた。一方で、自身があくまで「部外者」であることも痛感している。
わたしたちは皆、程度の差こそあれ部外者であり、当事者が直面する厳しい現実の中で行動を起こすことの難しさを、外側から見つめざるを得ない。だからこそ、外部の立場から関わることの意味を、いま改めて問い直す必要があると感じている。
[関連イベント]
七尾旅人スペシャルライブ
日時: 11月24日(月・振替休日)午後〈14~15時頃開演予定・調整中〉
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スケジュール
開催中
2025年11月11日(火)〜2025年12月16日(火)
あと11日
開館情報
時間
14:00 〜 21:00
休館日
水曜日、木曜日
入場料
無料
展覧会URL
https://www.instagram.com/outside.exhibition/
会場
海浜あみだ湯
https://www.amidayu-suzu.com/
住所
〒927-1213 石川県珠洲市野々江町ナ部5-3
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アクセス
のと鉄道七尾線穴水駅よりタクシー1時間
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