石巻市博物館本展で展示する民俗資料は、武蔵野美術大学美術館・図書館が美術資料のひとつとして所蔵する民具で、その規模は9万点を超えます。民具とは、一般の民衆が日々の暮らしのなかで生み出し、使い続けてきた暮らしの造形資料です。
民具コレクションとしては日本屈指の規模を誇る武蔵野美術大学のコレクションと、石巻市博物館所蔵の民俗資料のコラボレーションによって、民具のデザインの魅力と石巻の民具の特色を知ってもらうために企画しました。そうした民具に対して、本展では次の3つの視角を設定します。日常的な労働や身の丈にあった生活に即した造形(かたちと身体性)、デフォルメされた造形が意味を生み出し、共有する造形(ユーモアと図案)、自然に宿る精霊や神仏を表現し、その精霊を暗示する造形(見立てと表象)。
石巻市博物館の民俗資料は、東日本大震災で被災して文化財レスキューされ、保存のための安定化処理を終えて、現在は市内収蔵施設において経過観察と整理作業が継続されています。今後は、地域文化を示す貴重な資料として、展示や普及活動のために積極的に活用していきます。本展をきっかけとして、文化財レスキュー活動によって救われた貴重な民俗資料についても知っていただければ幸いです。
[関連イベント]
1. オープニング記念学長トーク「美術の豊かさ、デザインの可能性」
語り手: 樺山祐和(武蔵野美術大学学長)
日時: 5月27日(土)9:30~
場所: マルホンまきあーとテラス企画展示室前ロビー
料金: 無料
定員: 50人(申込不要)
2. トークセッション「民具とデザインでこんなこともできる!美術大学から提案するコレクションの可能性」
日時: 7月1日(土)13:00〜15:30
話題提供: 加藤幸治(武蔵野美術大学美術館・図書館副館長)、杉浦幸子(武蔵野美術大学芸術文化学科教授)、西川聡(武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科教授)、大石啓明(武蔵野美術大学デザイン情報学科准教授)
コメント: 神野善治(日本民具学会会長・武蔵野美術大学名誉教授)
場所: マルホンまきあーとテラス小ホール
料金: 無料
定員: 300人(申込不要)
3. ワークショップによる展示「民具のその先へ」
日時: 8月8日(火)〜8月20日(日)
企画: 鈴木康広(武蔵野美術大学空間演出デザイン学科教授)、加藤幸治(武蔵野美術大学美術館・図書館副館長)山内優仁(東京大学大学院博士後期課程)
場所: マルホンまきあーとテラス企画展示室前ロビー
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