Gallery惺SATORUアーティスト
貝野澤章、黒須信雄、谷充央、広沢仁、松丸真江
画家や彫刻家などによる黒須信雄氏企画の版画展の第八回目。技法や既成の枠にとらわれない発想の作品全47点。
「版画天国」は、版画を専門としない主に画家や彫刻家、若しくは版の原理性に深く根差した制作を続ける版画家などによる企画版画展で、なびす画廊で3回開催後、ギャラリーSIACCAにて4回、今回Gallery惺SATORUに会場を得て通算で第8回展となります。
展覧会名は料治熊太著『谷中安規 版画天国』から採っています。それは、高度に精緻な技術を駆使した専門版画家の仕事に敬意を表しつつ、例えば創作版画の時代に見られた、版を写し取ることによる反転・転換の驚きと喜びを、何より版画の原義と考えているからです。そのため本展には、広義に版画と捉えられるものならば、例えばデジタルプリントもフロッタージュも手型や足型も人拓も寺社仏閣で配布されるお札のようなものもすべて含まれることとなります。
版画を巡っては複数性や間接性などさまざまな観點からのアプローチが可能ですが、いずれにしても基底に転換の形式の問題があり、絵画や彫刻に於ける物質から非物質への転位・転換とどのように相違し通底するのか、またそれぞれの範疇を超えた互換的転位は如何にして可能なのか、探求されて然るべきことであると考えます。
版画の原義性を注視することは、殊に画家や彫刻家にとって絵画や彫刻などの原義性をもおのずから浮上させることになり、版画と云う平生と異なる表現方法に触れることは画家や彫刻家の本来の仕事の根底を照らすことにもなるのではないでしょうか。
まだコメントはありません