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川内理香子 my totem, 2023, oil on canvas, 1940 x 1303 mm

川内理香子 「softest chain」

鎌倉画廊
終了しました

アーティスト

川内理香子
この度、鎌倉画廊では2024年11月2日(土)から12月25日(水)まで川内理香子の個展「softest chain」を開催いたします。川内は現在、ドイツのVan der Grinten Galerieで個展を開催中であり(10月26日まで)、国内では今年6月にアニエスベーギャラリーにて個展開催、7月のアートフェアTokyo Gendaiでの弊画廊ブースでの展示や、東京都現代美術館で開催中の展覧会「日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」での展示(11月10日まで)など、国内外でますますの注目を集めています。本展では、ペインティングをはじめ、ドローイング、針金と布を使った作品など、新作約20点を展示いたします。

制作の動機に「身体」や「食」という原点を持つ川内理香子ですが、同時にどの作品にも一貫して「線」の要素が見られます。それらは、粘性の高い油絵具を塗り重ねることによって生じたグラデーションの厚い色層に一気に彫り込まれる生々しい線や、紙面にまるで細い物体を配置するかのように素早く描かれるドローイング、手前にも縦横にも飛び出しうねる針金の線など、素材や手法は多岐多様です。しかしどの線も、川内の言葉を引けば「常に流動と凝固が表裏一体で」自己と他者、身体と思考、根源的なかたちとその意味などの境界線が、曖昧で抽象的に双方を行き来する川内の独特かつ唯一無二の感性と身体観によって、画面へ留め置かれているという点で共通しています。

また、子どもの頃から食することに鋭敏な感覚があったという川内は、それを深く探求する過程で文化人類学者クロード・レヴィ=ストロースの著書と出会い、それを起点に[Mythology(神話)]という油彩のシリーズが始まっています。レヴィ=ストロースの扱う神話に登場する熱帯の動植物や臓器、身体のパーツなどは抽象的な意味と比喩の対象であり、またそこには天と地をつなぎ行き来するような主題も多く見受けられます。川内はこれまでにも何度か言及していますが、思考が追いつく前に反射的に身体の存在を証明するかのような脈動的かつ即時的な線を引くため、当初から完成した画面全体、モチーフや言葉の配置構造を具体的にイメージしていないと言います。そこには無意識的な、あるいは言語を超えた身体的な思考の現れが見られ、それらは神話と同じように奥底での意味や感覚の繋がり、無意識と意識の横断を感じさせます。

本展のタイトルである「softest chain」やステートメントにあるように、作品たちが連なることで見出すことができる個々の繋がりや、柔らかなリズムの中で作品同士が響き合う空間を、この機会に是非ご高覧ください。

スケジュール

2024年11月2日(土)〜2024年12月25日(水)

開館情報

時間
11:0017:30
休館日
月曜日、日曜日
11月4日・23日は休廊
入場料無料
会場鎌倉画廊
http://www.kamakura.gallery/
住所〒248-0031 神奈川県鎌倉市鎌倉山4-1-11
アクセスJR鎌倉駅東口より京浜急行バス「鎌倉山」下車徒歩1分、湘南モノレール西鎌倉駅より徒歩15分
電話番号0467-32-1499
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